0.5mmしか動かないパーツに全力を尽くした男。 | HEN-AI C-HR 16 | ステアリングスイッチ設計チーム代表 藤原 崇史 「自分で買うなら、絶対にこうする。それを全て実現しました」

ステアリングスイッチ設計

高機能化が進む昨今のステアリングホイールには、オーディオ、走行モードなどを手元で操作できるようにするステアリングスイッチが搭載されている。ただのスイッチと侮るなかれ。スイッチの位置、押し心地は運転感覚に大きく影響するのだ。

スイッチにまでダイヤモンドシェイプを採用。
デザインを邪魔しない、細部まで統一されたコンセプト。

「C-HRのステアリングスイッチは、インテリアデザイン全体におけるコンセプトでもあるダイヤモンドシェイプでデザインされています」

ハンドルの握りやすさの為、ステアリング革巻き部とスイッチで限られたスペースが取り合いになったこと、そしてスイッチの形状自体がダイヤモンド型かつ薄型ということで、配置や実際の操作感についてはいくつものトライ&エラーがあったという。

スイッチは右側が走行関係、左側がオーディオ関係。アクセルのある右側に走行機能という直感に沿った配置は他車と共通としている。色々なことが刷新されたステアリングホイールだが、それは全てユーザーのため。旧来から踏襲すべきところは、踏襲されている。

スイッチの取り付け部として、スペース的に厳しいのであれば下の加飾部分に張り出し部を設けるという案もあった。しかし、加飾部分は加飾部分でキレイに見せたいという思いもあったため、何とか今の形にまとめたという。

「ステアリングの握りやすさとスイッチ操作のしやすさは実感してもらえると思います」

「ダイヤモンドシェイプ」のステアリングスイッチ。デザインを邪魔しない、スマートな外見だ。

ダイヤモンドシェイプだからこそ得られる操作感。
極薄スイッチに込められた押し心地へのこだわり。

自然な形でステアリングリムに指を置くと同時にスイッチを操作する場合、指の微妙な動きに対して実際のスイッチの動きはどうすべきか? 変形スイッチかつ薄型ゆえの違和感は生じないのか? ということについては多くの検討が必要だった。

「操作感についてはできるだけストロークを短く、感覚的には従来型の半分の0.5mm程度を考えて設計してあります。ダイヤモンド部分も実は微妙な反りが設けてあるんです」

こだわりを持ってつけられた、微妙な反り。この反りは自然に指がかかる操作感の向上と同時に、ダイナミックなフォルムが魅力であるステアリングのデザイン性と調和している。

「特に押す部分がダイヤモンド型の長辺か短辺かでも操作感は変わってくるわけで、そこも数回の試作を経て現在のものになってます」

ダイヤモンドシェイプだからこそ生まれた苦労。そして、ダイヤモンドシェイプだからこそ生まれた操作感。作り込まれたステアリングスイッチは、純粋に気持ち良い部品として完成した。

極薄のスイッチの可動域にこだわった藤原。そのこだわりは、まさに偏愛だ。

設計の労力は度外視。
素直なユーザー目線でできた、格好良いステアリングスイッチ。

スイッチ全般の仕様を詰めて行く上で考え続けてきたことに、「実際に自分が買うとしたらどちらが良いかを考えること」というのがあったという。

「修正するのは大変だが、『自分で買うならやっぱりこっちだよね』ということで直したところもあります」

具体的にはスイッチの微妙な操作感の部分。

「どうしても中途半端かつ節度に欠ける動きになってしまったところがあって、そこは『自分で買うなら』という評価軸に忠実に、カッチリした操作感を得ることができる内部構造に修正しました」

この部分も、スイッチをダイヤモンド型にしなければ生じなかった問題ではあった。しかし、それでもせっかくのデザインを無駄にしないために努力を積み上げ仕上げた。

ステアリングはクルマを動かす上で絶対に必要であると同時に重要なデザイン上のポイントでもあり、昨今は高機能化の一途を辿っている。安全性や操作性など機能的に優れているのは当たり前として、とにかくぱっと見て格好良く品質感にも優れているステアリングホイールを、なんとか実現したかった。

「この点についてはわれわれが今まで手掛けてきた中では最上級の仕上がりになったと思います。C-HRのステアリングホイール。チームの自信作です」

スイッチだけでも、ホイールだけでもステアリングは完結しない。両者がかみ合うことで、意のままの運転体験となる。

その他の偏愛

  • HEN-AI C-HR 03 デザインから空気の流れを見る男。 空力性能開発チーム代表 楢崎 昭尋
  • HEN-AI C-HR 02 100枚以上のヘッドライト写真を持ち歩く男。 ヘッドライト設計チーム代表 岩村 勇介
  • HEN-AI C-HR 01 ボディで走りの質を作り込む男。 ボディ剛性評価チーム代表 天野 克彦

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