DISCOVER CROWN SPIRIT PROJECT旭川トヨタ

PROJECT

部品1つの修理でも技術が学べる

旭川トヨタでは、若手から中堅のエンジニア16名でレストアに挑んでいる。目標は初代クラウンを蘇らせることに加え、昔の修理を体験し技術力を高めることにある。当時のクルマは、“部品は修理するのが当たり前”で、個々の部品は研磨などを施せば修理できるように調整代が設けてある。「今の部品との違いは知っていたが実際体感することは今までなかった。そういった事を肌で感じるのもレストアの魅力の1つだ」とリーダーは語る。今ある部品をどうにかして使える様にする苦労はあるが、スキルアップもできる。体験しながら自分達の技術にしていくことは本当の財産になると日々挑戦し続けている。

流れるようなシャープで美しい曲面にこだわる

初代クラウンは、クルマ全体が美しい曲面の組み合わせで出来ている。フェンダーやドアなど車体を構成する個々のパーツ、そしてフロントからリヤまでのフォルムが1つの流れる曲面を作り出している。それを修復するのは大変な作業だ。今回のレストアで難しいのは元の形を知らないこと。資料を集め、車の造形を頭の中に設計図・イメージとして叩き込み、手の感触と目で確認しながら、少しづつ歪みを取り仕上げていく。「ボディラインが膨らまず、すらっと流れるよう、シャープに作るのが難しかった」と鈑金担当者は話してくれた。初代クラウンが美しい曲線を取り戻す日が、本当に待ち遠しくてならない。

部品を磨いて復活する凄さ

「60年前の部品を磨いて復活するって聞いたことが無い」とレストアに参加するメンバーは口々に言う。その代表的なのがメッキ部品。60年間放置した初代クラウンだが、メッキ部品は若干の素が入っている程度。再メッキをかけるか専門業者に相談したところ「メッキ層が3層4層、今どきこんなにメッキをしっかりやっている車は少ないよ」と今のメッキじゃ考えられないくらい、しっかりした加工が施されていることが分かり、“基本的には磨きで仕上げる”と決めたそうだ。磨き上げられ蘇ったメッキ部品を見ると、外装部品まで拘り作り込んでいるということがはっきりと見え、クラウンならではの質の高さが伝わってくる。

膨らむ夢のビジョン

「車検を取って必ず走らせる!」という1つの目標に向かい「挑戦」し続けられるのは“クラウン自体に、人をその気にさせる魅力があるからだ”と責任者は語る。レストアの取組みは、社内イントラの共有サイトを使って、徐々に蘇っていく状況を全社員に伝えている。またポスターを制作しショールームに掲示したり、新聞などのメディアを使ったレストア紹介など、一般のお客様向けにも認知度アップに向けたPRに努めている。完成後は、地域貢献のため、地元のマラソン大会などのイベントに、ピンクや空色クラウンと共に初代クラウンを参加させたり、MIRAIと合わせた活用で“過去から未来までクルマでタイムスリップする企画”など様々な“夢あるイベント構想”が膨らんでいると言う。これもまたレストアが生む成果の1つだと思う。

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