DISCOVER CROWN SPIRIT PROJECT福井トヨタ

PROJECT

自主性を大切にし、成長を目指す

オリジナルの状態から経年劣化が進み、レストアに挑戦しがいのあるクルマでなければ意味がないと初代クラウンにこだわった。社内で色々なお客様や関係者の方などに相談しつくした結果、知人の紹介でコレクターの方から何とか譲っていただけることとなった。レストアに参加するのは、若手スタッフを中心にエンジニア・営業・事務と幅広い職層から名乗りを上げた25名。そして「作業を通じ原点回帰しミライに繋げる」という想いを託し、チーム名にFukui Crown reVive。略してFCVと名付け9月11日に発足した。レストア作業を勤務時間外に設定したにも関わらず、社内公募で多くの参加者が集まったことに、“休日や仕事終わりにレストアするのは熱意がないとできない。レストアにチャレンジしたいという前向きな気持ちを大切にしたい”と社長は嬉しそうに話す。初代クラウンを知らない若いスタッフが肌で歴史や伝統を感じながら技術を磨くだけでなく、自主性を大切にし成長を促すことで、次の時代を担う中心的な人材に育つことを期待している。

レストアは、クルマづくりにも通じる場

販売店では“クルマづくり”はできない。しかしレストアはクルマづくりを“疑似体験”できるチャンスであり「自分たちで作れるものは作ってみる」ことに重点を置きチャレンジしている。そこに拘った理由は「ものづくり」を通じて、先人たちが作り上げてきたクルマづくりとは何かを学び、技術を磨き、個々の成長につなげることにあると言う。代用品を探して購入するのも1つの方法だが、買う前に皆でパーツの作り方を考え挑戦して作り、出来上がったものを見て満足がいかなければ、また新しい方法を考え作り直し品質を高めていく。その経験がやがて自信へと変わり、お客様に安心と満足をお届けすることへとつながるのだと実感させられた。

パーツを作り出していく情熱

パーツ作りは、今まで経験したことが無い作業ばかり。マフラーの配管は、同じ径の鉄パイプを購入して、現物に合わせてパイプベンダーで曲げて作るが、曲げる角度には限界があり無理に曲げるとパイプ自体が潰れてしまう。支点を少しづつずらして曲げるのがコツだが、現物と同じ曲げの形にするのは簡単な事ではない。“曲げてみては戻し、また曲げ直しては現物と比べる”を幾度となく繰り返し、少しずつ調整して完成させたそうだ。目を見張るのは、フォグランプのレンズ。クルマについていたレンズを元にシリコンで割型をつくり、透明な樹脂を流し込んで作ったそうだが、気泡が混じってダメだったり、透明感が出なかったりと、条件を変えては何度も作り直したそうだ。まだまだ納得できる出来栄えではないそうだが、我々(第三者)の目から見れば完成度の高い部品を作り上げている。このような若いエンジニアのチャレンジする情熱こそが、技術力を磨き、応用力を高めることになるのだと感じた。

若い世代の本物志向をくすぐるイベント企画

福井トヨタでは、毎年5月に大規模なイベントを催しているそうだが、今年の目玉にレストアした初代クラウンを展示。幅広い世代のお客様に座ったり触れたり、クラウンを感じていただける様にしたそうだ。当初は、年配の方が興味があると思っていたそうだが、若い女性が小さな息子を運転席に座らせるなど意外と若い人や女性からも初代クラウンに興味を持ち集まったという。この実績から“本物を見せれば、若い世代のお客様にも来てもらえる”と、乗って触れる新旧クラウンの展示をはじめ、レストアで徐々に蘇る初代クラウンを写真で見せながらエンジニア力をアピールする展示など、新しいお客様につながる様々なイベントの企画が始まっている。

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