DISCOVER CROWN SPIRIT PROJECT福岡トヨタ

PROJECT

オーナー様の想いが皆を動かす

福岡トヨタがチャレンジするのは5代目クラウン。オーナー様が36年間乗り続けた愛車。ある日突然車が止まり、近所の修理工場に修理を依頼したが、直すことは難しくスクラップにするしか無いと言われたそうだ。しかし、毎朝欠かさず挨拶するほどに思い入れがあるクラウン。スクラップにするには忍び難いと、車庫に大切に保管していた。そんなある日、36年間のクラウンへの感謝と想いを綴った手紙をメーカー宛てに送付したところ、クラウン開発責任者の目に留まり、最寄りの販売店となる福岡トヨタに「なんとかレストアで愛車のクラウンを蘇らせてあげたい」と相談。福岡トヨタもオーナー様の愛車への想いに感銘を受け、レストアすることに決まった。

致命的な心臓部

動かない原因を追究していくと、エンジン内のピストンとクランクシャフトを結ぶコンロッドの焼き付きが原因と判明。エンジンの原理は、燃料をシリンダ内で爆発させてピストンを上下に往復運動させる。そのエネルギーを回転運動へ変換し車輪を回しているが、コンロッドは往復運動を回転運動に変換するエンジンの最も重要な部品の1つだ。40年前の交換部品が世の中に殆どない状況下では、致命的な故障である。エンジニアの技術を駆使してオーバーホールしても、エンジンを当時の最高の状態に戻せる保証がなく、オーナー様が、今後も安心して愛車にお乗りいただくことが難しいと判断。レストアそのものが大きな壁にぶち当たってしまったそうだ。
そんな中、「5代目クラウンの代わりのエンジンが見つかった」という嬉しいニュースが舞い込み、早速エンジンを入手。載せかえるエンジンのオーバーホールからレストアを再開させることができ皆が喜んだと、当時を振り返り話してくれた。

レストアは若いエンジニアの技術と志を育てる

今のエンジニアの修理作業は、パソコンで車の状態を診断し悪い部位をアッセンブルで交換するのが仕事になっている。しかし、5代目クラウンが登場した時代は、エンジニアの経験が故障原因を見つけ、本当に悪い部分のパーツだけを交換したり、パーツを磨き直し再利用して修理する、まさしくエンジニアの知恵と技が試された時代だ。もちろん今回のレストアでは、パソコンで車の状態を診断はできない。ベテランエンジニアの指示のもとエンジンを分解して状態を調べたり、パーツを磨き組立て調整し直すなど、エンジニアの技術力を磨く絶好のチャンスだったと若いエンジニア達はいう。また、オーナー様の想いも伝わり“何とかしてあげたい”というエンジニア魂に火がつき、完成時のオーナー様の喜びに“本当にレストアして良かった”という満足感で満たされたそうだ。お客様の車1台1台には、それぞれの想いがある。その想いも大切にしながらサービスの仕事をすることがエンジニアには必要であることに改めて気付かされたことも、大きな成果の1つだと語る。

継続することが次世代のエンジニア力を高める

オーナー様があるクルマをレストアすることは、プレッシャーはあるが、“お客様の笑顔を見たい”という1つの目標に向かって全員が団結すると本当に素晴らしい成果が生まれるとレストア責任者はいう。今回のレストアでは、若いエンジニアが、創意工夫して修理することを学び、エンジニアとして大きく成長できたが、社内には次の時代を担うエンジニアがたくさんいる。そのエンジニア達にも、考える力を身に付けさせ、志を高く持ってもらうことで、福岡トヨタのエンジニア力を高め、お客様に安心・安全をお届けすることで、もっと信頼関係、お客様との“絆”を深めていきたいと話す。そのためにも、エンジニアを育てることは継続してやって行きたいと語ってくれた。

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