DISCOVER CROWN SPIRIT PROJECT石川トヨタ

PROJECT

鉄の塊を動かす、クルマづくりの原点を見た

全体が鉄で出来た初代クラウンは重厚感と共に相当な重量がある。それを引っ張る心臓部は非常にコンパクトにまとめあげられ、そして、しっかりと馬力が出る事に驚いている。当時はクルマづくりの経験がまだまだ少ない中、足回りなどの基本部分も、50年以上前の車なのに今と殆ど変わらない構造。ボディの造形も巧みに鉄板を曲げ造られているなど、熟練工の匠の技が伝わってくる。今回のレストアでクラウンのクルマづくりの原点が見えた。そして時を重ねて一歩一歩進化してきたことを教えてくれている。

レストアが技術を高める

50年以上前のボディは、やはりサイドシルなど下の部分が錆で鉄板が薄くなったり完全に無くなっていたりする。今のクルマのように補給部品で直すと言ったことが出来ない。修復には板金技術が必要で、鋼板を一から折り曲げ叩いて部品は作る必要がある。しかしその経験もないし技術もない。レストアで実績がある新明工業さんにも協力いただき、曲げに使う型や、板金のやり方を教えていただき試行錯誤の末、何とか作り上げた。今回、習得した板金技術は、お客様のクルマを修理する上で大変役立っている。修理の仕方に選択肢が増え、必ずしも部品交換ではなく現状の補修対応など、お客様ニーズに合わせた幅広い対応ができるようになった。この技術は石川トヨタの財産として継承していきたい。

お客様の興味を知る

この初代クラウンは、県内に住むオーナー様が長い間愛着を持って過ごされてきたが、石川トヨタが全部バラバラにして綺麗にして甦らせ、その過程も見ていただきたいと申し入れ、譲っていただいたクルマ。その約束を果たすために、地元のイベントなどにレストア中の姿を展示している。業界関係者が見れば当たり前の光景だが、フレームとボディが分かれる構造は、一般の方には珍しく、クルマの原点と言うこともあり多くのお客様に興味を持っていただいていることに改めて気付かされた。レストアでは、いろんな苦労もあるがクラウンの歴史も学べた。そう言った体験をお客様と共有をする機会を設け、蘊蓄(ウンチク)ではないが魅力をお伝えできれば、もっとクラウンファンを作れると感じている。

石川トヨタの使命

日本の自動車業界は経済発展と共に進化し、そのモータリゼーションの流れを知るのは60年の輝かしい歴史があるクラウン。そしていつの時代も憧れの存在であった。だからこそ「いつかはクラウン」と言われる所以だと思う。人間には寿命があるが技術には寿命がない。積み重ねてきた大切な財産をさらに大きく成長させ、それを永遠に紡いでいかなければいけない。石川トヨタも今年70周年を迎えるが、10年先、さらにその先を見据え、クラウンの持つDNAである挑戦と革新の如くあらゆる事にチャレンジしていく。それが我々石川トヨタの使命であり仕事だと考えている。

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