C-HRの走りを料理した男。 | HEN-AI C-HR 13 | EPS設計・適合チーム代表 南 宣在 「ステアフィールの調整は乗り味調整の最後の仕上げ。塩コショウみたいなもので、単純な結論はないんですよね」

EPS設計

ボディが決まりサスペンションが決まり、そしてタイヤが決まる。ステアフィールは、その後に決めるもの。すなわち、運転感覚の最終調整。それを担うのがEPS設計・適合チームである。そんな彼らにも、もちろん、譲れない思いと計り知れない偏愛があった。

あらゆる状況を想定して作り込まれたC-HRのステアフィール。

C-HRのEPS(電動パワーステアリング)は、トヨタのグローバルプラットフォームを採用しているプリウスを基本に、ステアフィール(ハンドルの操舵感)の作り込みが開始された。チーフエンジニアはとにかくスムーズなフィーリング、比較的軽めの操作力で車体が動く感覚を追求。具現化に向けて設計が動き出した。

ところが開発を進めるにつれて、少し違うのでは? という意見が南らの実験サイドから出た。顕著だったのは、スタッドレスタイヤを装着して雪道を走った時。「お客様がサマータイヤからスタッドレスタイヤへ換装された際や、雪道を走行されることを考えると軽過ぎるのではないか? という評価を出しました。この部分では、チーフエンジニアとわれわれ実験スタッフの間に少しだけ意見の相違が生じましたが、最終的にはわれわれの主張を受け入れていただき、現在の特性になっています」

細かい状況までも想定して設計・適合されたC-HRのEPS。チーフエンジニアも納得させて作り込まれたステアフィールは、走りの快感を与えてくれることだろう。

考え抜かれたEPS設計・適合が、ステアフィールを決定する。

ステアリングの重さを、1グラム単位で評価。
落差の激しい使用条件への適合を求められるヨーロッパで見極めた、
最適なステアフィール。

ステアフィールの決め方においてキーとなる要素は、クルマの動きとその時点でのステアリングの操作力。いかに操舵というドライバーが加える力とクルマの動きを合わせていくかということ。この2つが調和すると、クルマはナチュラルかつドライバーの思い描いたライン通りに進んで行くこととなる。このことについて、あるレベルまでは数値的にデータに基づいた合わせ込みができるものの、結局は人がどう感じるか。データの先はテストドライバーの感性のみが頼りとなる。

「EPSの制御パラメーターの調整は最小で1/1000N-m(ニュートンメートル/トルクの単位)オーダーにまで行き着きます」

ステアリングに加える力では数グラム領域での話だということだ。

「『そんなことが識別できるのか?』と思われるかもしれませんが、経験を積み重ねたテストドライバーであれば、この領域でセッティングを変えても、変化を感じ取ってしまいます」

実際の作り込みは、まず国内のテストコースで行い、その後ヨーロッパの実路で調整。このセットが計3回行われ、最終的な仕上げもヨーロッパで行われた。EPSのパラメーター調整専用に現地での試験日程を3回も組むというのは、極めて異例だという。

「ヨーロッパの路面はスムーズなところから荒れたところまで千差万別。使われる車速域も横G域も広く、総合的な評価を行うことで最適値を導き出しています」

最終的に一貫性のあるフィールになるようにEPSでアシスト量をコントロールしている。

その他の偏愛

  • HEN-AI C-HR 01 ボディで走りの質を作り込む男。 ボディ剛性評価チーム代表 天野 克彦
  • HEN-AI C-HR 04 30μmが我慢できない男。 シフトノブ設計チーム代表 野間 友貴
  • HEN-AI C-HR 03 デザインから空気の流れを見る男。 空力性能開発チーム代表 楢崎 昭尋

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