「格好良い」のすべてを託された男。 | HEN-AI C-HR 24 | デザインチーム代表 伊澤 和彦 「このカタチを見て、心が動くところには、きっと我々の思いと情熱が入っているはずです」

デザイン

C-HRがこだわったのは「格好」と「走り」。その「格好」について担当しているのがデザイナーである。しかし、デザイナーの仕事とは、ただ格好良い造形を作るだけではない。開発責任者の古場と共に、C-HRが自動車としてどうあるべきか、を思考し開発全体を牽引したのがプロジェクトチーフデザイナーである。

「格好良い」と設計的な要求は、
そもそも両立できるのか?

自動車の開発工程をリレーに例えると、デザイナーはすべての技術要件を収め、最終的な造形に責任を持つため「アンカー」と思われるかもしれない。しかし、これは的を射た答えではない。実はこの世に存在しないものを可視化して目標物として見せる「第一走者」というのがもっとも大きな役割としてあるのだ。

「この車のパッケージを決めていく段階で、当初はいろいろな設計的な要求から、われわれの狙うアジャイル感が損なわれかねない状態でした」と伊澤は開発が始まった当時を語る。

もちろん、デザインチームとしての要望を開発セクションにぶつけているのだが、設計要件がカタチにどんな影響を与えるかを具体的にイメージできないために、格好良いというものからは離れていってしまう、という状態が続いていた。
※ 俊敏さ、すばやさ

技術的な要件から、デザインを「妥協する」というのは自動車に限らず、マスプロダクト開発においてよく見られることではあるが、その現実をそのまま受け入れているだけでは、格好良いというレベルには到達できるはずがない。

そこで、伊澤たちはある行動に出る。​

自動車のデザインにおいてセオリーとされているのは、「パッケージが素性の良さを備えていれば、それを素直に表現していけば良いものになりうる」というもの。そうでなければあるゆる手を尽くして、その素性の悪さをカバーしなくてはならない。

そこで、「まずは素性の悪さを見せてみよう」ということで、「格好良く」なることの最大の障壁だった長いオーバーハングを含め、現状のパッケージのモデルを作って、上層部の承認の場で見せた。
※タイヤの接地面から前後にせり出したボディの部分

これが、格好良い。
開発チームの「目標」をまず見せる。

伊澤たちの思惑通り、このモデルはパッケージ全体を見直すことに。

今の素性をそのままカタチにするのではだめだ、という判断がされたことで、デザイナーとしてはやりやすくなった、と伊澤は言う。

「開発責任者の古場から『デザインのやりたいものをまずパッケージとして作ってくれ』と言われ、デザインチームとして、格好良いと思うものを追求していきました」

「その時には、『スピード–クロス』というコンセプトはできていました」と伊澤が言うように、このコンセプトを軸にカタチを作っていった。

「このくらいじゃなきゃ、ってくらいにオーバーハングを切り詰めて、バックウィンドウも倒して、ファストでアジャイルなシルエットが実現できるパッケージモデルを作りました。目標です」

伊澤たちは、このモデルを関係者に見せて回った。

「格好良いでしょう? と問いかけると、誰もが『はい』と言う。じゃあこれを、みんなで作りましょう、そのためには・・・と関係者に必要な要件を説得していきました。彼らには、無理難題に聞こえたかもしれませんが、デザインが大事だからと」

「誰もが『格好良い』と納得してのことだったので、1つのチームとして結束感を持ちながら開発を進めることができたのだと思います。このように、全員が目指すべき目標が見えると強いんです。デザイナーが、第一走者と言われる所以もここにあるのだと思います」

「そういえば、今でもよく言われることがあるんです」と伊澤が言った。

「古場たちからは、『最初のモデル、わざと格好悪く作ったでしょ』って」

その他の偏愛

  • HEN-AI C-HR 01 ボディで走りの質を作り込む男。 ボディ剛性評価チーム代表 天野 克彦
  • HEN-AI C-HR 04 30μmが我慢できない男。 シフトノブ設計チーム代表 野間 友貴
  • HEN-AI C-HR 03 デザインから空気の流れを見る男。 空力性能開発チーム代表 楢崎 昭尋

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