家電スペシャリストの
日常生活に、
モーターで走る
クルマがやってきた
2023.03.31
家電のエキスパートにして、数年ごとに輸入車を乗り継ぐクルマ好き。現在は欧州製SUVに乗るWebメディア「Beyond magazine」のプロデューサー滝田勝紀さんの元に、モーターで走るBEV(バッテリーEV)、bZ4Xがやってきました。以前PHEVに乗っていたという滝田さんのご自宅には、すでに充電設備も設置済み。お子さんの送り迎えから週末のレジャーまで、年間7000-8000kmは走るという滝田さんの、BEV生活がはじまります。
滝田 勝紀(たきた まさき)さん
現在はwebメディア「Beyond magazine」のプロデューサーを務める。電子雑誌「デジモノステーション」/webメディア「ds」の元編集長。徳間書店の「ベスト・ギア」ほか、モノ雑誌の編集者として15年以上、おもに生活家電やデジタルガジェットほか、カルチャーページやグラビアページを担当。ベルリンで毎年開催される世界最大の家電見本市「IFA」は2010年頃から毎年、現地取材を続け、欧州の家電メーカーであるダイソン、デロンギ、ブラウン、フィリップス、ミーレなどの本社取材を敢行するなど、海外取材の経験も豊富。また現在、インテリアスタイリスト窪川勝哉氏と、建築家前川圀男氏が昭和30年代に設計したテラスハウスをリノベしたオフィス兼「家電とインテリアのショールーム」を主宰している。
- 使用頻度
- 毎日
- 走行距離
- 8,000km/年
- 居住地域
- 東京都
- 住居環境
- 戸建て
- 利用目的
- 通勤・子供の送迎・レジャー
- ご利用いただいている車種
-
- グレード
- Z
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- ボディカラー
- ブラック〈202〉× プレシャスメタル〈1L5〉[2WC]
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- 主なオプション装備
- 20インチタイヤ、ソーラールーフ、ルーフスポイラー
家族の送迎や通勤に週末ドライブで、年間7000~8000㎞。
普段は輸入車SUVに乗るクルマ好き
今回の企画の目的は、電動パワートレーンを、いつもと同じ使い方で試して、何が違うのかを体感していただくこと。普段はガソリン車に乗る滝田さんは、どのようにクルマを使っているのでしょうか。
——普段はどのようにクルマを使っていますか。
滝田:娘の習い事の送り迎えのため、クルマにはほぼ毎日乗っています。週に2~3回は、家から渋谷のオフィスまで片道10㎞ぐらいのクルマ通勤をしています。ほかには、妻が買い物に使うこともあります。週末には、レジャーや旅行などもクルマで出かけることもよくあります。走行距離は年間で大体7000~8000㎞ぐらい。自分も妻も運転好きなので、都内に住んでいる家庭としては少し多めかもしれません。
——今はガソリン車の欧州製SUVにお乗りとのことですが、今のクルマを選んだ決め手を教えてください。
滝田:自分がクルマを選ぶときに重視するポイントは、一番は安全性、次に乗り心地、そして走行性能ですね。やっぱり、運転する本人が楽しめるのはもちろん、乗員も快適に過ごせることがファミリーカーの条件と思っています。今のクルマは、そのすべてが高いレベルでそろっていたので選びました。
——以前は、同じ欧州メーカーのPHEV(プラグインハイブリッド車)に乗っていたこともあるとお聞きしました。
滝田:自分が欧州製 PHEVに乗っていたのは今から5、6年前ですが、実はあまり気に入っていませんでした。一番の不満は、バッテリーで走れる距離の短さです。PHEVとはいうものの、電気だけで走れる距離がすごく短かったのです。ガソリンと電気の両方の走りが楽しめるということで選びましたが、自宅から恵比寿辺りまで、往復20㎞程度でなくなってしまうこともありました。すぐにバッテリーがなくなってしまい、その後はガソリンでカバーするという印象が強く、あまり電動の恩恵を感じなかったのです。端的に言えば、EV走行距離が不満だったということですね。もっと電気で長い距離を走れれば、燃料代も安くなるでしょうし、地球に優しいという実感もあったと思うのですが。
——そこで、次はまたガソリン車に戻ったのですね。
滝田:そのPHEVにはしばらく乗っていましたが、そんなとき、たまたま今のクルマ(同じ欧州メーカーのSUV)を見かけ、デザインが気に入ったこともあり乗り換えました。といっても決して電動車に興味が失せたわけではありません。使い勝手が改善すれば、いずれBEVにも乗ってみたいという気持ちは持ち続けていました。
外観も室内も、
未来感のあるデザイン
電気の走りは「パワー感」というより「浮遊感」
——このインタビューの前に少しbZ4Xにお乗りいただきましたが、印象はいかがでしたか。
滝田:ひと目見て、すごく未来っぽくて新しいデザインだな、と思いました。外装のシルバーとブラックのバイカラーも斬新ですし、乗り込んでみると車内には大きな液晶モニターがあって、シートからインパネ、センターコンソールまで車内も近未来感があります。細かい部分では、USBの端子が多いとか、ラゲッジルームにはコンセント(AC100V 1500Wのアクセサリーコンセント)があるとか、そういう機能面も含めて新しさを感じました。
——実際に運転してみていかがですか。
滝田:アクセルを踏みこむと、ガソリン車と比べて遜色ないどころか、電気の方が滑らかに、スーッと気持ちよく走っていく。そこにまず驚きました。街中をちょっと走るだけでも、それははっきりと感じられましたね。いわゆる「パワー感」というより、この表現が適切かどうか分かりませんが、「浮遊感」に近いものを感じました。エンジンの回転数が高まって力むように加速するのではなく、顔色ひとつ変えずに平然と加速していくのはBEV特有の快適さだと感じます。あと、やはり音は静かですね。クルマに乗っているとき、自分はよく音楽を聴くのですが、このクルマ(bZ4X)はボリュームを上げなくても音楽がクリアに耳に届きます。車内での楽しみが増えたように思います。
普段は自宅で充電しながら
春休みには長距離ドライブにもトライしたい
——今回、BEVを長期モニターとしてお使いいただくことになりましたが、どんな使い方をしてみたいですか。
滝田:BEVだからと特別なことはせず、ガソリン車と同じように使ってみたいと思っています。でも、きっといろいろな違いを感じられそうです。例えばbZ4Xはスマートフォンでクルマの状態を管理できますよね。以前PHEVに乗っていたときに自宅に充電設備を導入してあるので、子どもの送り迎えや通勤程度の走行距離なら常に十分な充電状態を保つこともできそうです。
これは、防災の観点からも安心感が高いです。何しろ、とてつもなく大きなポータブル電源が、常に満タンに近い状態で自宅にあるわけですから。
——長距離ドライブのご予定はありますか。
滝田:実は、春休みになったら家族で軽井沢へ春スキーに行こうと計画しています。軽井沢までは自宅から片道150㎞ぐらい。bZ4Xの走行可能距離はカタログ値で500kmを越えますから、きっと問題なく走れるだろうと思います。実際に気持ちよく走ってみて、バッテリーがどのぐらい減るのかを確認したいと考えています。
また、宿泊予定のホテルに充電器があることも確認済みです。旅先で充電できれば、帰りも不安はありません。それに、もし旅先で充電があまりできなかったとしても、bZ4Xはスペック的には東京まで充電せず十分戻ってこられますが、高速道路上で急速充電器を利用する体験もしてみたい。そのあたりも実際の旅行でしっかり確認してきたいと思っています。