クルマ酔いする方は必見!
クルマ酔い解消のために知っておきたい原因と対策を大公開!

「クルマ酔い」解消のために知っておきたい車選びのマル秘ポイント 「クルマ酔い」解消のために知っておきたい車選びのマル秘ポイント
※掲載車両は撮影時点のものであり、
現在の販売車両とは異なる場合があります。
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つらいクルマ酔いになりにくい方法とは?
“クルマ酔い”で辛い思いをしている人は年齢を問わず意外に多いようです。統計上では、男性よりも女性の割合が多いとされているんです。
医学的観点でみると、クルマ酔いには自律神経が大きく寄与しており、平衡機能失調時に症状が出やすいとされています。例えば走行中に車内で本を読んだり、急カーブや急発進、急ブレーキが連続するとクルマ酔いの症状が顕著に表れるんです。
  • 【著者略歴】
    Avanti Yasunori
    カーメディア・ジャーナリスト。
    WEB媒体を中心に国内外の新車解説や販売動向、試乗レポート、次世代環境車、自動運転車などに関する記事を主に執筆。
  • 【監修医略歴】
    川上 智史
    北里大学大学院医療系研究科医学専攻博士課程修了、医学博士。
    予防医学を専門とし、医学的に美と健康に主眼を置き研究を続ける。各種教育機関や講演会において予防の重要性を啓発している。

「クルマ酔い」の原因は視覚と感覚のズレ

人間はクルマの加減速や体の傾斜などの刺激を内耳にある三半規管で捉えていて、その情報が脳を経由して眼球に伝わり、眼球の位置を頭の動きに合せて調整しています。
一点を見つめた状態で顔を左右に振っても視点がずれないのはそのためです。
しかし、三半規管が感じている頭の動きに対して、目から入る情報に予想外のズレが生じると脳の情報処理が混乱して平衡感覚を失い、自律神経失調に陥ることで吐き気に繋がります。
勿論、体調やストレスなどによっても症状の大小に差がでますが、遠くを見るようにすると比較的症状が軽くなるのは内耳で捉えた頭の位置情報と目から入る情報間のズレが少なくなるためです。
一方、普段クルマに酔う人でも自らハンドルを握って運転する場合は酔わないというのはクルマの揺れに対して予め身構えていることや、運転に神経を集中しているためとされています。

効果的な「クルマ酔い」対策のポイント

それでは、どのようにすれば助手席や後部座席に乗っている場合でも、
クルマ酔いを防ぐことが出来るのでしょうか?
まず、三半規管の原因以外で気持ち悪くなってしまう原因に「腹部の圧迫」が挙げられます。
車に乗っていると体の重心がずれるために腹部が圧迫されやすい。そうすることで吐き気を催してしまうことがあるんです。すなわちベルトなどを緩めておく、ゆったりとした服装にしておくと、ある程度の予防につながります。
また、前日に十分な睡眠を取っておくことも予防につながると言われています。前述したように平衡感覚のズレによって車酔いを引き起こしてしまうので、車に乗っているときには本や雑誌を読むなど、下を向くことなく外を、出来ればまっすぐ見ておき、車の動きを予測しておくことも、クルマ酔いの予防につながると考えられます。前述したように、運転手が酔いにくいという環境をつくるのがねらいです。
そのポイントは、以下の4点
ベルトを締め過ぎず、ゆったりした服装で腹部の圧迫を避ける 前日に充分な睡眠をとる 視線を外に向けまっすぐに保ち、車の動きを予測する それでもクルマ酔いしたら三半規管のバランスがとれるまで外で休む

それでも「クルマ酔い」してしまった時の手段

それでも、やはりクルマ酔いをしてしまった場合にはどのようにすればいいのでしょうか?車に酔ってしまうということは、三半規管の中でうまくバランスが取れていないということであるため、このバランスが取れるまで外でじっとしているのが、最も簡単な改善法であると言えるでしょう。どうしても車を止められず、外に出られないようであれば、窓を開けて外の空気を吸い、少しリクライニングを倒して横になるというのも、効果的だと言われています。
それ以外にも、酔い止めのお薬を服薬するという手段もありますが、即効性は期待できないため、どちらかと言うと予防のために服薬するケースが良いと考えられています。しかし、副作用で眠気が出てきてしまうことがあるので運転する人の服用は避けましょう。

子どもは「クルマ酔い」しやすい!?

特にクルマ酔いは、三半規管が未発達な子どもに起こりやすいんです。さらに大人と異なりまだ車に慣れていないケースも多いために、車の揺れに対し三半規管が過剰に反応してしまうことでクルマ酔いを引き起こしやすいと考えられています。
子供に限らず、大人も車酔いをなるべくなくすためにはやはり車の振動が少ない方が良いといえます。

HV車やPHV車はクルマ酔いしにくい?

ところで、普段から様々なクルマを試乗する機会が多いモータージャーナリストの間からは
“次世代環境車の方がクルマ酔いしにくい”
といった声が聞かれています。
どうやらそれは車両構造の違いが
起因しているようです。
HV(ハイブリッド車)やPHV(プラグイン・ハイブリッド車)には駆動用バッテリーやモーターなどが搭載されていますが、プリウスPHVではモーターによる航続距離を伸ばすため、より多くのバッテリーが搭載されており、プリウスより約60kgの重量差があります。
さらにバッテリーをより多く搭載するPHVでは重量増に合せたサスペンションセッティングがなされており、発進・停止時の車体前後の上下動やカーブでの傾きが少なく、安定した走りを実現しているんです。
つまり次世代環境車はクルマ酔いしにくいと言われています。
新型プリウスPHV

広い視野が確保されるクルマも酔いにくい?

遠くを見ることで視覚と三半規管のズレが発生しにくくなるので、遠くを見渡すことができる広い視野が確保されたクルマも酔いにくいと言えます。
トヨタのシアターレイアウトは後席に行くほどヒップポイントが高くなるので後席に乗った人でも広い視野が確保されやすく遠くを見通すことでクルマ酔いの予防につながります。
シアターレイアウト
クルマ酔いしにくいクルマの特長
  • 低重心
  • 高いボディ剛性
  • 広い視野

「TNGA」による低重心化でクルマ酔いが軽減?

一般的に揺れが少ないバランスの良い走りを実現するにはドライバーを含めた重量物をできるだけ車両中央に集めるのが好ましく、コーナーリング性能を高めるためにもフロア床面などの低い位置に搭載して低重心化を図るのがセオリーです。
そうした構造上の違いが車格を越えた“どっしり感”のある乗り心地につながり、それが“クルマ酔い防止”にも寄与するという訳です。
トヨタが2015年より取り組み、『新型プリウス』から採用した『TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)*』で低重心化の推進とボディ剛性の向上を推進しているんです。
ボディ剛性の向上をするとサスペンションがより働く(凹凸を吸収し、前後左右の揺れを抑える)ようになり、乗り心地が向上、さらにはボディの揺れが抑えられます。乗員はよりフラットな状況を保たれ、車酔いしにくいクルマといえると思います。ただドライバーの運転技量にも大きく影響されることも要素であることは間違いありません。
車種にとらわれることなく、低重心でボディ剛性に優れた酔いにくい車を選択できるのであれば、クルマ酔いしやすい人にとっては願ったり叶ったりの話ですね。
意外かもしれないが、もしあなたが“クルマ酔い”に悩まされているなら、そうした観点で試乗し、実際に体感されてみてはいかがでしょうか?
*トヨタが全社を挙げて取り組む、クルマづくりの構造改革。パワートレーンユニットとプラットフォームを刷新し、一体的に新開発することにより、クルマの基本性能や商品力を飛躍的に向上させることを目指す。

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