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- クルマ周りの百科事典 4.タイヤ
2016年9月21日現在の情報となります。
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タイヤの表面には、どうして模様が付いているの?
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タイヤが路面と接触する部分(トレッド)の表面には、様々なパターンの溝(トレッドパターン)が刻まれており、
1.クルマの駆動力・制動力などを路面に伝える。
2.路面の水を排水し、トレッドゴムを路面に密着させる。
3.スリップや横滑りを抑制し操縦安定性を向上させる。
4.騒音を抑え、乗り心地を向上させる。
などの役割を担っている。トレッドパターンは用途に応じて4種類に大別されるが、実際のタイヤでは、用途や発揮する性能の重要度などにより、いずれかのパターンを基本に他のパターンを組み合わせたり、さらに左右で非対称にしたり、方向性(進行方向が決められたもの)を設けたりした複雑なものになる。
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低燃費タイヤって、どんなタイヤ?
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JATMA(一般社団法人 日本自動車タイヤ協会)が策定したグレーディングシステム(等級制度)で低燃費性(転がり抵抗係数)と安全性(ウェットグリップ性能)がそれぞれの基準値をクリアしているタイヤのこと。グレーディングシステムによる「転がり抵抗係数」の等級がAAA・AA・Aに該当し、「ウェットグリップ性能」の等級がa・b・c・dに該当するものだけに、「低燃費タイヤ統一マーク」が表示されている。
※転がり抵抗・・・クルマの走行時にタイヤが受ける抵抗。タイヤの変形(回転時の「たわみ」→「元の形状に戻る」運動の繰り返し)によって走行に必要なエネルギーを熱として浪費してしまうこと。「空気圧不足=タイヤがたわみやすい」状態の方が転がり抵抗が大きくなる。
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タイヤ交換のタイミングは?
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タイヤが劣化したり、偏摩耗が進んだりすると、走行性能が低下し、制動距離も延びてしまう。傷や深いひび割れができたり、金属片などの異物が刺さったりしたままで走ると、タイヤ自体の重大な損傷につながり、大事故を招きかねない。安全・安心なドライブのためにも、タイヤの点検は定期的に行いたい。
[タイヤ点検のポイント]- 亀裂や損傷
表面や側面に亀裂などないか、異物が刺さっていたりしないか。亀裂や損傷が大きい場合は交換が必要。 - 摩耗
スリップサインが現れていたら交換が必要。急ブレーキ、急ハンドルなどが原因で起こる偏摩耗にも要注意。
※スリップサインとは、タイヤの溝の底にある盛り上がった部分のことで、トレッド全周の4~9カ所(タイヤ側面にある「△」マークの延長線上)に設置されている。トレッド面が摩耗して溝の深さが1.6mmになると、そこがトレッド面と同じ高さになって現れる。このサインが現れたときを摩耗によるタイヤの使用限度として法律で規定されている。 - 変形
盛り上がったような変形を見つけたら、内部のコードが切れるピンチカットの可能性があり、そのまま走り続けるとバーストを起こす危険性があるため、至急タイヤ交換が必要。 - 経年劣化
使用開始後5年以上経過したタイヤ、製造後10年以上経過したタイヤは、継続使用に適しているかどうかの点検が必要。(スペアタイヤを含む)
- 亀裂や損傷
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タイヤの製造時期はどこで分かるの?
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タイヤ側面のホイールに近い位置に刻印された製造番号の下4桁が製造年週を示している(タイヤの片側にのみ表示のため、車両に装着した状態では確認できない場合もある)。製造番号が「XX1916」の場合、19が週(19週目=5月)、16が年(2016年)を表し、2016年5月に製造されたものであることが分かる。
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タイヤのサイズ表示はどういう意味?
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タイヤサイズは、タイヤ側面にメーカー名や商品名と一緒に書かれている他、運転席側ドアの内側などにもタイヤサイズと適正タイヤ空気圧の記載されたシールが貼ってある。タイヤサイズには、1.タイヤ幅、2.扁平(へんぺい)率、3.タイヤ構造、4.リム径、5.ロードインデックス、6.速度記号、7.タイヤ外径、8.タイヤ強度などの情報が含まれる。表記法については、メーカーや商品によって差がある。1.タイヤ幅……タイヤの断面幅をミリメートルで表記。
2.扁平率……タイヤの高さ÷タイヤ幅×100。
3.タイヤ構造……ラジアル構造。現在のクルマではほとんどラジアル構造を採用。
4.リム径……ホイールのリムの直径をインチで表記。
5.ロードインデックス……定められた条件下でタイヤ1本当たりが支えられる最大負荷能力。
6.速度記号……そのタイヤで走行可能な速度を示す記号。
7.タイヤ外径……タイヤの直径をインチで表記。
8.タイヤ強度……トラック用タイヤや一部の4WD用タイヤなどで使用される表記。たとえば、195/65R15 91Sとあるがこれは、- タイヤ幅「195mm」
- 扁平率「65%」
- タイヤ構造「R」
- リム径「15インチ」
- ロードインデックス「91」=最大負荷能力615kg
- 速度記号「S」=最高速度180km/h
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市販の専用タイヤに黒以外はないの?
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タイヤの材料となるゴムには、強度や耐久性、耐摩耗性を高める目的でカーボンブラック(炭素の微粒子)が配合されている。そのため、タイヤの色は必然的に黒くなってしまう。しかし最近では、補強材としてシリカ(ケイ素)を配合したタイヤも開発されている。シリカゴムは吸水性に優れ、低温でも柔軟性を維持できることから、スタッドレスタイヤやウェットグリップ性能を重視したタイヤに多く使用されている。シリカゴムであればカラー化も可能であり、カラータイヤは既に販売されている。