ドライブや旅行に出かけた先で、ガソリン代がいつもとずいぶん違うと感じたことがあるドライバーも多いでしょう。2016年の1リットル当たりのガソリン価格を都道府県別で見てみると、鹿児島県が一番高く、レギュラーガソリン126.5円。一番安かったのは埼玉県で113.1円。その差は、13.4円でした。ガソリンが高い、鹿児島県、長崎県、島根県は県内に島が多く存在し、輸送コストがかかるため平均値が高くなります。一方、埼玉県や千葉県でガソリン代が安いのは、ガソリンスタンドの軒数が多く、価格競争の原理が作用する為です。
ガソリン価格が決まる大きな要因には、「輸送コスト」「価格競争」のほかに「原油価格」と「為替」があります。原油とは、原産国から採掘されたばかりの油のことで、タンカーで運ばれて日本の製油所で、ガソリンに精製されます。原油価格は、国際情勢、需要と供給のバランスなどで決まり、原油の取引はドルで行われるので、絶えず価格が変わります。例えば2014年8月4日の東京の平均小売価格は、1リットル当たり170円でしたが、2年後の2016年8月1日は124.5円です。2年でおよそ3割近く安くなりました。
山口市は大阪市の約6倍(!)のガソリンを使っています。このデータは調査世帯の平均値なのですが、上位には山口市、富山市、山形市、水戸市と地方都市が続きます。逆に下位には大阪市、東京都区部、京都市、神戸市、川崎市と、公共交通が充実した都市部が占めています。つまり、クルマが日々の交通手段として重要な地方は、消費するガソリンの量も必然的に多いということになります。
グラフは1世帯あたりの月別の購入量(平成22年から24年の平均値)ですが、8月がダントツでトップ、そして12月が2番目となっています。8月と12月といえば、お盆とお正月で多くの人々が帰省でクルマを利用するので、それゆえガソリンの消費量が増えているのでしょう。同時に、夏休みと年末は、長期休暇を利用してのレジャーや、外食、お付き合いが増える季節でもありますから、家計の他の支出も増える月です。つまりこの時期こそ、特にガソリン代を節約する努力が重要になってくるわけですね。