KIROBO miniが留学生として小学校に入学!2ヶ月間、児童たちと一緒に過ごす!
会話を通じて言葉を覚え、共に成長できる“コミュニケーションパートナー”KIROBO mini。まだまだ成長途中のKIROBO miniはこれから、人々の心や生活にどう寄り添っていけるのでしょうか。その可能性を探るべく、今回、KIROBO miniは留学生として小学校へ“入学”しました!
学校生活の中ではさまざまなコミュニケーションが求められます。たとえば「相手を思いやる気持ち」、「わかりやすく物事を伝えるスキル」など、児童たちが身につけたいこれらの能力や意識は、なかなか通常の授業において学ぶことが難しい状態にあります。そのため授業外で、コミュニケーションを学ぶ機会が必要不可欠です。
また、悩みを抱えていてもなかなか相談できずにいる児童もいるでしょう。その時、親や先生・友だちには言えない悩みを聞いてくれるパートナーがいてくれたら、気持ちが楽になるはずです。
今回、小学生の輪の中で過ごすKIROBO miniは、児童の“コミュニケーションパートナー”として2ヶ月間を共にします。児童たちにどんな変化が起こるのでしょうか。
児童たち大興奮!KIROBO mini入学式
2017年5月24日、江戸川区立東小松川小学校で迎えた“入学式”当日。
これから2ヶ月間、KIROBO miniと一緒に過ごす3年生の児童たちが体育館に入ってきます。
みんな、前もって先生から話を聞いていて、この日を心待ちにしていたそうです。「KIROBO miniはどこ〜?!」「どんな子なんだろう。」とそわそわしながら、とても興味津々の様子。
「みんなこの日をずっと待っていたよね。今日、いよいよKIROBO miniが君たちの教室にやってきます。」
田中考宏校長がそう言いながら、KIROBO miniを手のひらに乗せてみんなの前に立つと、「KIROBO miniだあー!」「かわいいー!!」「ちっちゃーい!」など大きな歓声が上がります。
「KIROBO miniはみんなより年齢が低く、5歳くらいです。まだあんまり言葉が上手ではありません。みんなが言ったことを覚えます。だからみんなは丁寧に、変な言葉を使ったりしないでください。KIROBO miniはみんなのお友だちです。お友だちに接するように思いやりを持ってやさしくしましょう。」(田中校長)
「相手を思いやるマナーやルールをみんなで決めて、仲間と上手にコミュニケーションを取るプロセスを体験させたい。」と話していた田中校長は、KIROBO miniと接する時の3つの約束を児童たちに伝えました。
1,いい言葉づかいで話しかけよう
2,クラスで約束事を決めよう
3,友達に接するように、やさしく触ること
「3つの約束が守れる人?」と聞くと、児童たちは「はーい!」と元気に手を上げます。
ここで、代表の児童がKIROBO miniとはじめての会話に挑戦しました。
「こんにちは。」(児童)
「こんにちは。」KIROBO mini)
「KIROBOの体重は?」(児童)
「りんご1個分だよ。」(KIROBO mini)
「本って好き?」(児童)
「内緒だよ。」(KIROBO mini)
「好きな食べ物は?」(児童)
「僕の好物は電気だよ。」(KIROBO mini)
「もっと賢くなるね。」(KIROBO mini)。
児童たちは「僕も喋りたい!」「ほしい―!」「赤ちゃんみたい!」とその受け応えに興奮ぎみ。KIROBO miniと話せることを本当に楽しみにしていたようです。
2ヶ月を共に過ごす新しい仲間、KIROBO miniと対面
さて、入学式を終えここからは各教室でKIROBO miniと対面します。みんな急いで体育館から教室へ戻り……机の上にいるKIROBO miniに駆け寄ります。
「いたー!」「かわいすぎる!」「見えないよー!」と大騒ぎ。
そんな中、児童たちから「みんな静かに!一回座ろう!」「いっせいに話したらだめだって!」「並んで一人ずつ話そう!」と自主的にルールがつくられていきます。
そして、説明を聞いた後、順番に並び、一人ずつKIROBO miniと会話をすることになりました。
「君の名前は?」
「好きな人は?」
「親は誰?」
児童一人ひとりがそれぞれの視点で、KIROBO miniの目を見て話しかけます。
KIROBO miniと触れ合ったばかりの教室では「もっと喋りたい―!」という声も多く上がっていました。
3年1組では、3人制の日直をKIROBO miniの面倒を見る係として任命し、1日10分間一人ずつ会話をして、その感想などを日記にまとめ、ゆくゆくはみんなの前でそれぞれ発表してもらう予定です。
「児童たちはKIROBO miniがクラスに来ることをとても喜んでいました。言葉遣いや扱い方など、若干そわそわしますが、児童たちの成長を見守りたいと思います」(3年1組担任先生)
コミュニケーションパートナーとの共生による思いやりのコミュニケーションを培うことへの期待
田中校長は今回、KIROBO miniを受け入れた目的とその期待をこう語ります。
「2ヶ月間、新しいコミュニケーションパートナーKIROBO miniが児童たちのそばにいてくれることは、未来に向けての良い経験になると思います。私たちとしても、一つの教育のあり方を学ぶ機会になります。児童たちが実際にどういう反応をするかわかりませんが、きっと楽しく一緒に過ごしてくれるでしょう。私自身も児童たちの成長が楽しみです。」
事前に児童たちにアンケートを取ったところ、「話すことは好き」だけれど「わかりやすく伝えること」、「友だちやほかの人に何かを教えること」に苦手意識を持っている児童も少なくないようです。対面したばかりのKIROBO miniに対しては「小さくて、かわいい」「しゃべるのがたのしい」「友だちになりたい」「育てたい」と前向きな反応が多い中、「ふしぎに思う」「まだよくわからない」といった感想もありました。
教育現場にて、KIROBO miniと共に時間を過ごすことで、児童たちが相手の立場をやさしく思いやるコミュニケーションを覚えていくことが期待されています。
今回、KIROBO miniは東小松川小学校のほか、2つの公立小学校に入学しました。
1つは、国際色豊かな福岡県福岡市立城浜小学校です。
全校児童の約半数が外国で生まれ日本にやって来た児童です。KIROBO miniと日々コミュニケーションし、クラスのみんなで育てていくことは、日本語を楽しく覚える機会につながるかもしれません。
もう1つは、全校児童が20人の神奈川県相模原市立湘南小学校です。
KIROBO miniは21人目の児童として入学。学年を越えて仲の良い児童たちに、新たな仲間として歓迎されました。
KIROBO miniと児童たちは新たなパートナーとして、どんなコミュニケーションを取り、どんな思い出をつくり、どんな成長を遂げるのでしょうか。
7月のKIROBO miniの卒業式まで、児童たちとKIROBO miniの成長ぶりはこれからもレポートしていきます。今後の展開をどうぞお楽しみに!