- クルマが止まる仕組みって?
- クルマが安全に走行するために、ブレーキは重要な要素です。ブレーキペダルに加えられた力は、倍力装置、油圧機構などを通じて、ブレーキ本体(キャリパー、ブレーキパッド、ディスクローターなど)に働きかけます。ブレーキ本体はディスクブレーキと、ドラムブレーキの2種類に分かれます。
ブレーキの制動力は摩擦現象を利用し、運動エネルギーを熱エネルギーに変換することで、クルマを減速・停車させます。現在一般的になっているABS(アンチロックブレーキシステム)は、タイヤをロックさせずに減速させるシステムです。タイヤがロックしていると、ステアリングの制御は困難となり非常に危険です。そのため、タイヤのすべりをコンピューターが判断して、各ブレーキに最適なブレーキ圧をかけ、急ブレーキ時にも安定した姿勢を保ちます。
クルマが止まる仕組み
- パーキングブレーキの役割とは
- パーキングブレーキはその名の通り、クルマを駐車したり、停車するときに使うブレーキです。油圧のフットブレーキはエンジンが作動していないと機能しないため、坂道での停車など、エンジンを止めたときでもしっかりとクルマを止めるためにあります。一般的にはブレーキをワイヤーで引っ張り、制動します(写真左)。最近のHV車などでは、電気的にモーターでワイヤーを引っ張るスイッチ式のものもあります(写真右)。また、このパーキングブレーキは、フットブレーキが壊れたときの、非常用ブレーキの役目もあります。ぜひ頭の中に入れておいてください。
メンテナンスのポイント1
「ブレーキ」のココも
チェック
ブレーキを踏んだ際、「キーキー」とブレーキ音が出始めたら注意が必要です。ブレーキパッドやディスクブレーキで使われているパッドやドラムブレーキのライニングが摩耗している可能性があります。摩耗したまま使用すると、ブレーキの効きが悪くなり重大な事故を招くおそれもあります。おかしいなと思ったら、自動車ディーラーで点検を受けて下さい。また、ブレーキペダルの力を各ブレーキに伝えるブレーキフルードの点検も重要です。液が適切な量入っているか、色が黒っぽく変色していないかなどをチェックします。ブレーキ液の量が減ると、ブレーキの性能が落ちトラブルの原因になります。
トヨタの先進安全技術
事故を未然に防ぐ
「Toyota Safety Sense」&「ICS」
トヨタの先進安全技術では、危険時のアクセルの抑制や自動ブレーキが行えるようになりました。その一つToyota Safety Senseは、様々な事故に備える衝突回避支援パッケージです。単眼カメラとミリ波レーダーを使い、衝突回避や被害軽減のサポートなどを行います。さらに、ICS(インテリジェントクリアランスソナー)では、駐車時など低速取り回し時における衝突回避、または衝突被害の軽減に寄与します。目の前の壁や店舗のガラスなどとの衝突を避けることを最優先に、8つのソナーが障害物を感知して、ドライバーがアクセルを踏んでもブレーキを自動でかける安全装備です。