#01

スポーツ×動く電源

未来のインフラ「給電機能」で社会に新しい可能性を。
スポーツ×動く電源で、何ができる?

PROBLEM

この2年間で、高齢者の体力・
運動能力は3%落ちている

毎年ゆるやかに上昇していた高齢者の体力・運動能力。ところがコロナ禍で、その傾向が一変。長期間にわたる移動や外出の自粛などにより活動の機会が失われ、高齢者の身体機能が全国的に急低下している可能性があります。

運動が減った高齢者ほど、
趣味や娯楽への参加も減少。

また、運動時間が減った人ほど、趣味や娯楽への参加も減っていました。社会との交流を一度失った高齢者にとって、新たな活動を自力で取り戻すのは、若い世代より難しいかもしれません。高齢者が疎外されず、誰もが楽しく心と身体を動かせる。そんな場づくりが期待されています。

SOLUTION

電気が動くと、スポーツは、
年齢の壁をもっと超えられる

スペースサッカー
世界ゆるスポーツ協会 × TOYOTA

体力差も、年齢差も、電気のチカラで少なくできる。楽しく世代間交流へ。クルマの給電機能により、心と身体の運動不足を改善するスポーツ「スペース サッカー」を共同開発しました。

競技情報

宇宙船に見立てたクルマからの電気をエネルギーとして、EVA(船外活動)でサッカーを行う、ゆるスポーツです。椅子に座ってボールを蹴り、惑星に見立てた相手ゴールを狙います。

  • 人数
    3対3(2人がプレー+1人が補佐)
  • 時間
    1試合 4分30秒(90秒×3ミッション)
  • 特徴
    椅子に座って、力がなくても蹴ることができる特殊なボールを使うため、年齢や体力を問わずプレーできる
  • 使用電力
    合計2158w(RAV4 PHV 2台で給電)

RESULT

参加者は9歳から79歳。
世代の違う6チームに参加いただき、スペースサッカーの効果を検証。
若い世代のチームを押さえ、平均年齢72.6歳のチームが優勝しました。

優勝した、石戸谷和久さん(67) 新島昭代さん(73) 
草間勝治さん(78) のチーム
参加者コメント
  • 紺野 仁さん(74)
    同世代が若い人に勝ったから、自信がついた

    市のシルバー人材センターの仲間と参加しました。コロナで、いろんな活動がなくなっていたから、ひさびさにいい汗かいたね。すごい光がキレイだから、ステージに上がってるような、いい気分でした。最初、若い人には、かなわないだろうなと思っていたら、なんとシニアの組が優勝しちゃった!この歳で若者に勝てるのは自信つきましたよ。なかなか、こういう形で交流すること、ないですし。やっぱり相手がいるからこそ勝ちたいって気持ちになるんだね。

  • 田村 満子さん(79)
    楽しかった!ちゃんと体が動けました

    すごい夢中になっちゃった。もっとやりたいです(笑)シュートは1回くらい決めましたよ。防御のやり方は、息子に教わったの。普段は、もう80歳だし、ほとんど体は動かさない。家でじっとしています。ストレッチしなさいとか家族に言われるけど、なかなかね。スポーツは好きなんですよ、でもあんまり、やるチャンスがないから。だから今日は本当に楽しかった。もうちょっと練習したら、もっと上手になると思う。こんなこと自分ができるなんて思わなかった。

  • 田村 幹太くん(11)
    お婆ちゃんとスポーツしたのは初めて

    お父さん、おばあちゃん、僕の、3世代チームで戦いました。お婆ちゃん家に遊びに行っても、お手伝いとか散歩するくらい。こんなふうに、一緒にカラダを動かすのは初めてでした。真剣にやってても、点がどんどん入ると、つい笑ってしまいます。決勝まで行ったけど、最後、お年寄りのチームに負けちゃった。年齢が違えどやり合えるし、逆にやられちゃうから油断できない!全世代に、ちゃんと本気でやらないといけないな、ってわかりました(笑)

実証結果

参加された高齢者6名の体験を測定しました。

カラダの運動量
Exercise amount of Body
 
約12分/平均332.4歩

※3試合の累計 ※厚生労働省は「健康づくりのための身体活動基準」で、+10運動(プラス・テン)を推奨。高齢者や生活習慣病患者に対して、今より10分多く体を動かす身体活動の増加を促しています。

ココロの運動量
Exercise amount of Mental
笑った回数
8回〜無限大

※1試合/1人あたり ※「笑い」は、免疫の活性化、血糖値の抑制、脳機能への作用など、心身の健康維持に多くの役割を果たすことが近年の研究で明らかになっています。また、笑うことで顔面をはじめとした筋肉に運動が生じ、循環系や呼吸器系、骨格筋にも良い影響がもたらされます。

  • 一般社団法人世界ゆるスポーツ協会
    萩原 拓也さん
    給電できるクルマで「ゆるスポーツ」の楽しさが広がりました
    スペースサッカーは、ハンデなどを付けず同じ条件であっても年齢を超えて競い合えるものにしたいと考えていましたが、20代の若いチームが、シニアチームに負けてしまったりと、まさに狙った通りのものができたなと思います。参加者の皆さんが世代を超えて交わり、楽しめていたのも良かったです。
    給電できるクルマによって、ゆるスポーツの楽しみはとても広がりました。移動できる電源で、駐車場など電気のない場所にもこうした競技をお届けできるということは、今後の大きなメリットになると思っています。
  • ニッセイ基礎研究所
    村松 容子さん
    高齢者の運動機会や社会交流の場として期待できます
    スポーツ庁の調査によると、2021年に高齢者の体力・運動能力は低下傾向に転じました。この傾向は今後もしばらく続く可能性があります。身体を動かすことと、社会的交流は、どちらも高齢者の健康長寿に重要であることがわかっていますので、高齢者にそういった場を用意することは、全国的な課題と言えます。
    このスペースサッカーは、新しいゲームですが、体力がなくても参加できる工夫がされています。競技への参加はもちろん、会場に行って応援したりすることで、運動機会や地域社会での活動を広げる場として期待できるのではないでしょうか。
    *専門領域は、健康増進、疾病予防分野の研究。各種統計を使った分析から、新たな視点で健康・医療不安を分析している。

PURPOSE

スペースサッカーなど、
ゆるスポーツについてのお問い合わせは