COROLLAシリーズ進化の理由

チーフエンジニアインタビュー

カローラの開発を手掛けたチーフエンジニアが
カローラブランドへの想いや各ラインアップの魅力を語ります。

誕生以来、カローラが大切にしているものは何でしょう?

初代カローラ主査を勤めた長谷川龍雄さんが掲げられた「地球人の幸福と福祉のためのカローラを」という言葉があります。たいへん重みのある言葉ですが、この思いを大切にしたいと思っています。
実際にカローラは、世界中で本当に多くのお客様にご愛顧頂いています。
ファミリーカーとしてお乗りいただいている方もいれば、免許をとって最初に乗るクルマとして選ばれる方もいらっしゃいます。その他にも、例えばタクシーとしてなくてはならない存在になっていたり、いろいろな使われ方をされているクルマです。全てのお客様の幸せにつながる、笑顔になるようなクルマをつくっていきたいと思っています。

初代カローラ開発主査 長谷川龍雄氏直筆の色紙。

最近は新しいカローラファンも着実に増えているように感じます。

私もその手応えを感じています。好みやライフスタイルに応じて5つのボディタイプがあり、若い方からご年配の方まで、本当に幅広いお客様にお選びいただけるクルマになってきたと思います。カローラクロスやGRカローラのような、従来のカローラでは考えられなかったようなクルマも登場したことで、シリーズ全体としてのイメージも若返っていると感じています。若い方が主催されているファンミーティングなど、熱烈なカローラファンの方が大勢いらっしゃることも伺っております。本当にありがたいです。

もし福島さんがカローラを一言で表すなら、どんなクルマでしょう?

一言でというのは難しいですが、お客様にとっての「家族」であって欲しいと思っています。
一緒に過ごし、一緒に楽しめる家族です。夫や妻のような親しみを覚える存在かもしれませんし、もしかしたらカッコいいアニキだったり、愛らしいペットなのかもしれません。
いずれにしても、本当に家族のような存在であって欲しいと願っています。

最後に、開発責任者として特に意識していることはありますか?

カローラの開発において大切にしている「良品廉価」「変化」「プラスアルファ」という3つのキーワードがあります。
まず、普及するためには「良品廉価」であることが大切です。多くの人々に普及して、生活を支えるという使命があるからです。
2つめの「変化」は、挑戦し続けるということです。常に時代の期待に応え続け、変わることをためらわない。1966年の誕生から現在までカローラという車名がずっと続いているのは、常に変化してきたからです。
3つめは「プラスアルファ」です。以前は「80点主義」という言葉もありましたが、これは決して中途半端という意味ではありません。すべてが合格点以上で、その中に「プラスアルファ=光るもの」をいくつも持っているというクルマづくりです。今回カローラ クロスに設定したGR SPORTもその一つです。
我々は、これからもカローラが「手の届く憧れ」になるようなプラスアルファを与えていきたいと考えています。