クラウン生誕70周年の記念日となる2025年１月７日（火）、東京と大阪でクラウン専門店「THE CROWN 東京虎ノ門」、「THE CROWN 大阪千里」がグランドオープンした。各店舗でオープニングセレモニーが開かれ「THE CROWN」だけの特別仕様車が公開されるとともに、クラウン開発陣による「BRAND PRESENTATION」が行われた。また東京虎ノ門の「SPECIAL TALK SHOW」では、ゲストに元プロサッカー選手の中澤佑二さんとモデル・実業家のマギーさんを迎えて、開発陣と共にクラウンの「革新と挑戦」についてトークがなされた。

新年の動き出しとなった2025年１月７日（火）、東京・大阪はともにフレッシュな雰囲気に包まれた。ちょうど70年前にあたる1955年のこの日、国産初の乗用車として誕生したのが初代トヨペット・クラウンとなる。

この記念すべき日に、「THE CROWN東京虎ノ門」「THE CROWN 大阪千里」が同時にオープン。それぞれで「BRAND PRESENTATION」がなされ、東京虎ノ門に登壇したチーフエンジニア清水竜太郎は「本日でクラウンは70周年を迎えました。これまでいつの時代もお客様の豊かな暮らしや体験を想い、日本独自の車づくりの道を切り拓きながら、革新と挑戦のDNAを絶やさず走ってまいりました」と挨拶。

大阪千里では製品企画主査の本間裕二が、初代から現在まで続く“もっといいクラウン”を目指して開発された歴史を振り返り、節目となった出来事や車種について語った。

そして今回、16代目となるクラウンについては、「革新と挑戦の歴史を踏襲しながら開発しました。あなたにとってのフラッグシップという位置付けで、多様化するライフステージやライフスタイルに合わせたクラウンをお選びいただきたい。」とそれぞれが語った。

さらに革新と挑戦のスピリットは、クルマ本体だけではなく、新たな販売方法にも及ぶ。それがこのクラウン専門店となる「THE CROWN」の誕生で、「お客様の多様なライフスタイルに寄り添う拠点として、クラウンを中心に人と人とが交流する店舗になります」と解説した。専門店が誕生したことでクラウン専任のスタッフが新たに任命され、クラウンの可能性をさらに広げる。それに呼応するように特別仕様車の開発もなされることとなった。

まずは、大人の遊び心をコンセプトとした「クロスオーバーＲＳランドスケープ」（24年12月生産終了）。さらに今回、THE LIMITED-MATTE METALの第３弾として、専門店特別仕様車クラウン（セダン）(2025年春頃発売予定)」のプロトタイプモデルについて紹介がなされた。

また「クロスオーバー オープンカー」（市販化予定なし）も初公開となった。

「BRAND PRESENTATION」の最後には、革新と挑戦の歴史をイメージした「DISCOVER YOUR WAY」の映像が流れ、「これまで70年、道を切り拓いてきたクラウン。そして今のクラウンが考える新しい豊かさとは。それは多様性の時代に自分の道を走ること。様々な生き方に寄り添い、心豊かな体験を生み出していくことです。今後も専門店である『THE CROWN』含め全国で活動を行ってまいります。70周年を迎えたクラウンにご期待ください。」と清水、そして本間が解説を加えた。

クラウン誕生の聖地となる虎ノ門にオープン

続けて「THE CROWN東京虎ノ門」では、店舗責任者となる伊藤裕グランドマイスターが登壇。「70年前の今日、この虎ノ門で初代クラウンの発表会が開催されました。新車発表会としては異例の 1万8000人が、この虎ノ門に来場されたと記録に残っております。この日はクラウンのみならず、現在の国産自動車普及のきっかけとなりました。」と、クラウンの生誕は、そこから続く本格的な国産車市場の拡大につながる、布石となったメモリアルな出来事であることを伝えた。

そして「THE CROWN東京虎ノ門」が、店舗のコンセプトに掲げた「初代が発表されたクラウンの聖地、虎ノ門からクラウンとの新しい絆を。」を紹介しつつ、各サービスについても言及。まずは、地元東京の木材である多摩産材にこだわった家具をあしらうインテリア。おもてなしの面では、季節ごとに違う日本茶やコーヒー、そして茶菓子の提供。さらにクラウンの体験を最大限にするための「高速道路での特別試乗会」や「長期試乗プログラム」。納車の際に食事や記念写真などが体験できる「クラウンプレミアセレモニー」。そしてクラウンオーナーだけに特別なイベントなどを案内する「ハンドレットオーナークラブ」についても準備中であることを述べ、「『THE CROWN東京虎ノ門』も初挑戦を続けていきます！」と高らかに宣言した。

また、オープニングセレモニーの当日は、来場者へのブランド体験として、店舗設計時に使用した多摩産材（スギ）の端材を活用した香り袋づくりや、クラウンの生産拠点である堤工場と連携し、インパネ端材を活用した三角コインケースづくりのワークショップも開かれた。

“切り拓く道”や“挑戦”をテーマにした「SPECIAL TALK SHOW」

オープニングセレモニーの後半に「SPECIAL TALK SHOW」として、「THE CROWN東京虎ノ門」に登場したのは、鮮やかな赤のドレスをまとったモデルで実業家のマギーさんと、ブラックスーツ姿で決めた元プロサッカー選手の中澤佑二さん。クラウン開発陣からは、チーフエンジニア清水竜太郎とチーフデザイナーの宮﨑満則が、この二人のスペシャルゲストを迎えた。

クロストークのテーマとなったのはクラウンの“革新と挑戦”や“切り拓く道”について。中澤さんは「初めてクロスオーバーを見たときのお話です。遠目にカッコいいクルマがあるなあと近づいていき、よく見ると見慣れたエンブレムを発見しました。これが新しいクラウンなのか！と衝撃を受けました。」とその印象を語った。対して宮﨑は「特に都市圏では輸入車もたくさん走っている中、存在感を出すために、今までにないデザインに挑戦しました。クロスオーバーはまさに、その象徴的なモデルです。」と応えた。

また「THE CROWN」の全店舗を巡り、16代目クラウンの全車種に試乗体験のあるマギーさんは、「敢えてガラッと変えることは勇気のいることですし、それで今の若い世代の心にまでも、ちゃんと突き刺さっている存在なのは、さすがクラウンだなと思っています。」と感想を述べた。さらに“大切にしてきた信念”というテーマでは「意思があるところに道を開ける」という14歳から座右の銘を披露。すると清水が「まさか、今回のテーマ『DISCOVER YOUR WAY』に合わせていただいたのではないですよね！14歳からですものね。僕らが合わせたようなものですかね。」と笑いを誘う場面もあるなど、会場は和やかな雰囲気に包まれた。

近畿におけるクラウンブランドの発信拠点

そしてオープニングセレモニーのもう一方の会場となった「THE CROWN大阪千里」では、冒頭に大阪トヨペットの代表取締役社長　横山昭一郎氏が登壇。「この大阪でクラウンを本当に愛してやまない、たくさんのオーナーの皆様方へ対して、クラウン専門店としての責任と自負を感じております。おもてなしにこだわり、唯一無二の感動、満足を提供していきたい。大阪を中心とした近畿のクラウンブランドの再構築へ、力を尽くしていきたいです。」と開業の挨拶を述べた。

続けて大阪千里でも、「クロスオーバー オープンカー」や専門店特別仕様車となるTHE LIMITED-MATTE METALの第３弾となるクラウン セダン(2025年春頃発売予定)」の紹介がなされた。

そして店舗責任者として登壇した山中崇ゼネラルマネージャーは、「THE CROWN大阪千里」の特徴と今後の挑戦について語った。「店舗の外観は、革新と挑戦をイメージして格子をあしらいました。インテリアでは、日本家屋を意識した店舗中央の土間にクラウンを展示。小上がりの茶の間では、クラウンの歴史やコレクションを展開しております。」と店舗の内外観について述べた。

さらにこちらで過ごす特別な時間を、より豊かに演出するための工夫として、クラウン専門店で唯一の完全予約制システムについて言及。「完全予約制にすることで、お客様1人1人に丁寧に寄り添いたいです。うちのオリジナルブランド茶葉で淹れるお茶をご用意してお待ちしております。」と、おもてなしのサービスを紹介。当日も来場者へのブランド体験として、こだわりのお茶と和菓子が振る舞われた。

最後は、山中ゼネラルマネージャーが自身とクラウンの関わりについて、両親の思い出を語った。「私たち家族に幸せを届けてくれたのが8代目のクラウンでした。当時、私は子どもでしたが納車の時、誇らしげに嬉しそうな表情した父親の姿が、今も頭に思い浮かびます。今回『THE CROWN大阪千里』を立ち上げられたことを皆様に感謝したいです。」と気持ちを込めたスピーチで締めた。

クラウン生誕70周年のメモリアルデーとなる2025年1月7日、東京・大阪という二大都市に「THE CROWN東京虎ノ門」、「THE CROWN大阪千里」が開業した。本間が「70周年となる今年はテーマを掲げ、お客様に様々な特別体験を提供していきたい」と締めくくったように、今後もお客様との交流を深めるイベントは続いていく。