CASE#5

大阪ラセン管工業株式会社
代表取締役社長
小泉 星児 様

MIRAIに見る「機能美」

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MIRAIを3台所有するオーナーは、全国でもそうはいないだろう。

「新しいもの好きなので。水素で走るって、めちゃくちゃカッコイイじゃないですか」

大阪市に本社を構える『大阪ラセン管工業株式会社』の小泉星児社長は、そう笑顔で話す。

「初代モデルのMIRAIが2台、二代目のMIRAIが1台。
初代の2台は5年前から社用車として使っています。
二代目MIRAIは社長専用車です。(笑)」

初代のMIRAIも「キビキビ動くので好きですよ」と話す小泉社長は、二代目のMIRAIを購入することを販売される前から決めていたと言う。

「当然、初代より進化する、絶対に良くなると思ったので。
実際、ごっつい洗練されましたね。とにかく見た目がカッコイイ。
全体のフォルム、流れるようなデザインがいいです」

目を引くのが、社名とともに施されたシルバーのラッピングだ。車体の左側には、躍動感のある毛筆フォントの「水素」という文字。サイドからフロントにかけては、自社製品であるチューブを模したラインが滑らかな曲線を描く。プレシャスブラックパールのボディカラーを選んだのは、シルバーのラッピングが映えるからだという。

「ラッピングをしていることで、お客様のところに行くと話題になりますね。
私には小6と小2の息子がおるんですが、子どもたちもカッコイイと言って喜んでいます」

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フレキシブルチューブ、ベローズ(伸縮接手)の専門メーカーである大阪ラセン管工業は、創業100年を超える老舗中の老舗。3台のMIRAIのナンバーがすべて「19-12」なのは、創業が1912年だからだ。2015年に30代で父親のあとを継いだ現社長は6代目。気密性のあるものでは世界で最も柔らかい超柔軟金属チューブ、世界最小口径(1.6ミリ)の金属チューブ、そして超高圧耐性の金属チューブの3つが会社の看板製品だ。

水素ステーションの設備にも自社製品が使われるなど、水素とのかかわりも非常に深い同社。それだけに、MIRAIを社用車として用いるメリットは大きい。

「取引先は工業系のお客様が多いこともあり、MIRAIで訪問するととても喜ばれます。
わざわざMIRAIを見るために、従業員の方が大勢出てきてくれたこともありました(笑)」

MIRAIが自社のブランディングに一役買っている一方、100人を超える従業員を抱える企業のトップとして、FCEVの非常用電源としての側面にも目を向け、その有用性も感じている。

「私はもともと(兵庫県)芦屋の人間で、高校1年のときに阪神淡路大震災で自宅が倒壊しました。
その経験があるので、防災意識はすごく高い。
MIRAIを非常用電源としても活用できるように、
電力を供給する外部給電器を2台用意してあります。
そうした備えがあれば、社員も安心ですから」

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水素社会へ、その先陣を切るMIRAIとともに。

同社は昔から社是を設けていない。小泉社長は言う。

「“よいモノを作る”という企業としての姿勢や考えは創業以来変わらない。
だから、それをわざわざ文字に表す必要がないのです」

同社製品の特徴である、柔らかいチューブ、細いチューブ、高圧に耐えられるチューブの更なる進化を追い求めながら、会社として2年に一つは新しい製品を開発することを目標にしていると言う。「当面の目標は、2025年に開催予定の大阪万博までに、世界がアッと驚くような製品を世に送り出せたらいいなと思っています(笑)」と小泉社長は楽しそうに語る。

「機能美という言葉がありますが、ウチの製品はどこよりも綺麗やと自負しています。
仕上げが均一で、色ムラもありません。
MIRAIもすごく綺麗やないですか。
綺麗なものは機能も優れていると思うんです」

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モノ作りに徹底的にこだわるメーカーだからこそ、MIRAIに共感を覚え、その素晴らしさをより実感できる面もあるのだろう。

「数年後に、初代MIRAIの買い替えを検討する時が来るでしょうが、
また、その時最新のMIRAIを選ぶでしょうね」

小泉社長が力を注ぐのは、新製品の開発や製品の品質保持・向上だけではない。販路拡大のため、東京に続いて2019年には九州(福岡)、そして今年5月には東北(仙台)にも営業所を開設した。「チャレンジすることは気持ちが良い」と言うように、歩みを止めることは決してない。そんなチャレンジ精神に溢れる小泉社長が、トヨタの挑戦の結晶とも言えるMIRAIに魅せられるのは、ある意味必然なのかもしれない。

近年は航空宇宙機器の製造にも力を入れている大阪ラセン管工業株式会社。金属製フレキシブルチューブ製造のトップランナーとして、水素社会に向かってその先陣を切るMIRAIとともに今後も走り続けていくだろう。

2021年7月取材

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