PRIUS JOURNAL for New People

NEW SCAPE JOURNEY 休日に自分を 見つめ直す。 ドライブしたい リトリートスポット

“リトリート”とは、日常から離れた場所で、心身をリラックスする時間の過ごし方のこと。そんな時間を過ごせる場所へプリウスで出かけるなら、どんなスポットがふさわしいか。「エモーショナル・グッド」なスタイルを実践する3人の方々に聞いた。

2023.9.29公開

Scene1
予定を決めずに、心の声に従う
萩生田 愛-AFRIKA ROSEファウンダー

今回の New People

AFRIKA ROSEファウンダー 萩生田愛さん

米国留学中に参加した模擬国連で世界の貧困問題に興味を持つ。2011年にアフリカに渡航。小学校建設のボランティア参加中に失業率の高さと依存体質を目の当たりにし雇用創出の重要性に気づく。2012年ケニアのバラの輸入を開始。世界最高品質のバラ専門店「AFRIKA ROSE」を広尾と六本木ヒルズにて展開中。https://afrikarose.com

1 人目は、萩生田愛氏。アフリカの彩り豊かなバラを、ケニアからフェアトレードで輸入し国内に販売する「AFRIKA ROSE」のファウンダーだ。

萩生田氏が、活動を始めたのは2011年。まだ、「サスティナブル」や「SDGs」といった言葉が隆盛する前の時代から、先進国から途上国に対する過剰支援や、持続性のない寄付活動などに疑問を感じ、アフリカの産業を豊かにするという視点で始めたプロジェクトだ。

2015年にはアフリカ薔薇専門店「AFRIKA ROSE」を東京・広尾にオープン。さらに六本木ヒルズ内に「AFRIKA ROSE & FLOWERS」をオープンさせ、10年かけてその活動の幅を広げてきた。

©AFRIKA ROSE
©AFRIKA ROSE
©桜木奈央子

萩生田 本来の消費行動は『自分が欲しいと思うかどうか』。そのためには、バラの商品としての魅力を伝えていく必要があり、その世界観作りは徹底しました。私達のバラを、エシカルやSDGsという理念だけでなく、ただカワイイからという理由で買ってもらえる人が増えることが、本当の意味でのサスティナブルな活動なんだと思います

そんな萩生田氏のリトリートな時間は、「自分の心の声に従うこと」。

萩生田 朝起きて、『海に入りたい』とか、『裸足になって走り回りたい』とか、そういう気分になるときありませんか(笑)?私は、そんな心の声を大事にしています。朝、子供を保育園に送り出した後、迎えに行くまでの時間があるときに、仕事を調整してそのまま出かけることもあるんです。つい先日も、思い立って熱海のMOA(エムオーエー)美術館までドライブしました

MOA美術館は、東洋美術の絵画・書跡・工芸を中心に約3500点の収蔵品を誇る、熱海を代表する美術館。特に、尾形光琳の最高傑作とされる国宝「紅白梅図屏風」(※期間限定公開)は、一度は観ておきたい作品だ。また、毎年開催される「MOA美術館 児童作品展」はファミリーにも人気。
 そしてドライブスポットとしての価値も高い。美術館は熱海の広大な高台に建てられており、車で向かう道すがら伊豆大島や初島を望む美しい景色が楽しめる。「瑞雲郷」と名付けられた庭園内に位置し、梅や桜、紅葉など四季折々の豊かな植物の景観も素晴らしい。

©MOA美術館
©MOA美術館
©MOA美術館

萩生田 なんとなく気になっていたのでフラッとドライブがてら行ってみたんですけど、すごい良かったです。帰りに海で泳いでリフレッシュも出来ました。普段の生活には、やるべきこと、やらなければいけないことが沢山ありますので、こういう時間でバランスを取っているのかも知れませんね

「べき論」を超えて、心のままに従う。1人の時間でも、家族と一緒に過ごす時間でも、自分が全力で楽しむことを忘れないという萩生田氏。現在はAFRIKA ROSEの店舗経営から一歩、距離を置き「スローフラワー」という新しいプロジェクトを進めているという。彼女の今後の展開にも注目だ。

MOA美術館

所在地:

〒413-8511 静岡県熱海市桃山町26−2

問い合わせ先:

0557-84-2511

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Scene2
敢えてアウェーな場所で、いつもと違う刺激を得る
松井明洋-メディアサーフ代表

今回の New People

メディアサーフコミュニケーションズ代表 松井明洋さん

1982年生まれ。都市の編集者集団、MEDIASURF代表。日本橋兜町のマイクロ複合施設「K5」共同運営、同エリアのビアバー「Omnipollos Tokyo」、ビアホール「B」、コーヒースタンド「SR」なども運営。東京とストックホルムをベースに世界中を回り、都市の定点観測をすることが趣味。

2 人目は、Media Surf Communications(以下、メディアサーフ)代表の松井明洋氏。「都市の編集」をテーマに、文化的要素が都市の在り方を再定義するプロジェクトを数多く展開している。

日本橋兜町のリバタライズプロジェクトの一環で生まれた「K5」ではホテルやレストランが集まるユニークな複合施設に多様なクリエーターがあつまり、証券・金融の街・兜町に新しい流れを生み出している。また、近隣エリアにも仲間たちの店舗を誘致、自分達もいくつか運営している。

K5外観©K5
K5HOTEL客室 ©K5
Brooklyn Breweryの世界初のフラッグシップ店「B(ビー)」。K5の地下にある。©K5

そんなメディアサーフの代表取締役である松井氏は、ストックホルムと東京・日本橋の2つを拠点に活動中。慌ただしく過ごす中でも、まとまった時間があれば、京都に滞在するという。

松井 普段から都市を観察し、文化的要素をキュレーション、配置して、新しい価値を生み出そうとする僕の立場からは、京都は本当に独特な世界なんです。時間の流れ方も違うし、バックグラウンドや人の目線も東京とはちょっと違う。もちろんリラックスするために行くんですが、僕にとってはアウェーな気分の中で新しい刺激をくれることが多いんです

京都に住む友人の元へ訪れ1週間ほど滞在することもあるという松井氏が、毎回必ず訪れるのが「河井寬次郎記念館」だ。この記念館は東山五条にあり、京都のドライブスポットとして名高い「東山ドライブウェイ」の南側から5分程度でアクセスできる。

河井寬次郎は大正から昭和の時代にかけて活躍した日本を代表する陶芸作家の1人。日常生活の道具に美を見いだす「民藝運動」の中心的役割を果たした。記念館は、そんな河井寬次郎の自宅兼工房を公開した施設。館内には寬次郎の作品がさりげなく置かれ、当時、寬次郎が創作活動をしていた頃の内装がそのままの形で残されている。来館者は寬次郎がデザインしたという椅子に座ったり、作品をながめながら、思い思いの時間を過ごしている。松井氏も、訪れるときは2時間ほど滞在し、思案に耽ることが多いという。

松井 河井寬次郎の作品が好きということも大きいですが、周辺の街並みや記念館の中の空間そのものがとても居心地がいいんです。1人で考え事をしたいときや、ちょっと立ち止まって新しいアイデアをひねり出したいときなどによく過ごしています

河井寬次郎記念館

所在地:

〒605-0875 京都市東山区五条坂鐘鋳町569

問い合わせ先:

075-561-3585

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Scene3
大自然の中をひたすら歩く
ルイス・ロビン敬-mymizu共同創設者

今回の New People

mymizu共同創設者 ルイス・ロビン敬さん

エジンバラ大学国際ビジネス学修士課程卒業。一般社団法人Social Innovation Japan代表理事。プラスチックの消費削減をミッションにした、日本初の無料給水プラットフォーム「mymizu」の共同創設者。また、世界銀行(気候変動グループ)のコンサルタントとしての経験を含め、これまでに20ヶ国以上における国際機関、社会的企業などで活動した経験を持つ。2022年、Business Insider Japan 「BEYOND MILLENNIALS アワード」Circular Economy部門受賞者。

3 人目は、ルイス・ロビン敬氏。無料給水スポットを検索できるアプリを軸に、プラスチックごみを減らすプラットフォームやコミュニティを生み出すプロジェクト「mymizu」の共同創設者だ。

ルイス 日本では1日で6900万本、年間で252億本のペットボトルが消費されています。ちょっと想像できない数ですよね(笑)。その一方、日本の水は、ほかの国と比較すると、安全でおいしい。この世界トップクラスの水をもっと活用すれば、毎年何千万本も捨てられているペットボトルを減らせるんじゃないかと考えました

2019年9月にβ版のアプリがリリースされたmymizu。ユーザー数は現在23万人、給水スポットは日本で12000か所以上登録されており、無料でサービスを利用できる。マイボトルを持ち歩き、街のカフェやお店で給水することで、地域との交流も生まれている。

©mymizu
©HarumariTOKYO
©mymizu

そんなルイス氏のリトリート・スタイルは「大自然の中を歩くこと」。完全なオフというよりワーケーション。リモートでタスクをこなしながら、時間を作ってすぐそばの大自然を堪能するという。そして、ご本人がライフワークとしているのが「みちのく潮風トレイル」だ。

ルイス 『みちのく潮風トレイル』は、2011年3月11日に発生した東日本大震災を期に環境省が実施している復興プロジェクトの一つです。福島県相馬市から青森県八戸市までの1000㎞を超えるナショナルトレイルなんですが、僕は個人的な活動として、この1000kmを歩いて記録を残しています

実際に1000kmの道のりを2ヶ月かけて歩ききったというルイス氏は、自らホームページを開設し、トレイル中に撮った写真や動画を掲載して国内外に「みちのく潮風トレイル」の魅力を発信している。

ルイス 東北の人たちはみんな温かくていい人なんですよ。僕は、いろんな人にすぐ声をかけてしまうんですけど、みんな気軽に応えてくれるんです。おいしいご飯のお店を紹介してくれたり、時には一晩泊めてくれたりして。そんな触れ合いを楽しんでいます

撮影 ルイス・ロビン敬(4点、同)

全長1000kmといっても、もちろんエリア毎にドライブして日帰りのトレッキングを楽しむことも出来る。青森県八戸市、宮城県石巻市といった主要スポットまで車で向かい、公式サイトのモデルコースを参考に半日程度、大自然を直に感じる過ごし方がおすすめだ。

大自然で旅先の人と触れあう非日常の時間。それは「誰かの日常」に触れる時間でもある。ルイス氏は、トレイル中もワーケーションをこなしながら、様々な日常を行き来する。そうすることで、自分の置かれている状況を客観的に見つめ直し、クリエイティブなアイデアを生み出す原動力にもなるという。

ルイス 東北の大自然と、地元の人の温かさ。そして東日本大震災という、僕たちが忘れてはいけない出来事について思いを巡らす時間は、僕にとっては大切な時間なんです

プリウスの 室内空間

日常から離れ、1人の空間でリラックスするという点では、ドライブそのものをリトリートととらえることもできる。プリウスの室内空間もリトリート・ドライブに最適な空間だ。

その内装は「アイランドアーキテクチャー」コンセプトに、圧迫感のない広々とした空間と、運転に集中しやすいコックピットに仕立てられている。Zグレードには、標準装備として運転席に「8ウェイパワースポーティシート&合成皮革シート表皮」を設定。シートポジションを意のままに電動調整し、合皮の質感と合わせ自分にベストな最適な座り心地を楽しめる。

またオプションのパノラマルーフ(手動サンシェード付)も、後部座席まで拡がるワイドな窓が、爽やかな光りを取り込み、走行時の開放感をいっそう高めてくれる。