PRIUS JOURNAL for New People

EMOTIONAL GOOD TALK 植物をより身近な芸術に 仕掛け人・中島大輔と プリウスの共鳴

観葉植物をアートに昇華させ、しかもケアフリーで長く楽しめるインテリアブランド「WOOTANG」を手がけた植物アーティスト・中島大輔氏にインタビュー。日常に緑のある暮らしをサスティナブルに届けたいという思いと、プリウスのインプレッションについて伺った。

今回の New People

植物アーティスト/WOOTANG 代表 中島 大輔さん

植物との共創による作品制作を行い、「植物×アート」の新たな可能性をインテリア、空間デザイン、メディアなどを通して提案。盆栽や苔、蘭など日本古来の植物を使った唯一無二の作品制作も行い、国内外の芸術祭に参加している。アート活動の他、水だけで育てるインテリア植物ブランド「WOOTANG(ウータン)」代表も務める。

植物をアートに。水だけで育ち、インテリアとして万能に機能する

ロナ禍で観葉植物がブームとなる中、注目されたブランド「WOOTANG(ウータン)」。植物をアートとして捉え、日常に豊かな感性を生むインテリアとして機能するだけでなく、「水だけで育てる」というサスティナブルなアプローチで、手間や制約の多い観葉植物の世界に新しい視点を提示している。
 このブランドを手がけた植物アーティスト・中島大輔氏のアトリエを訪れ「WOOTANG」を生み出した過程と想いについて語っていただいた。

仕事に忙殺される20代。植物のある生活の豊かさに気づいた

島氏のアトリエでは、さっそくWOOTANGのラインナップが出迎える。ゴツゴツとした石に溶け出したガラスのなか、根を張る小さな緑。あるいは、空中に浮かんでいるような佇まいの枝葉。心癒やされるのと同時に、主張を感じるのはきっと思い過ごしではない。

中島 20代のころは本当に多忙を極めて、テレビ番組やネット動画の制作を経て、出版の編集に携わっていました。365日ほとんど休みのないハードスケジュールのなかで、仕事で盆栽に触れることがあったんです。そこで、すごく癒やされた実感があって、毎日を生きていく上で、植物が傍らにあればライフスタイルも変わるのではないかと

そんな思いに突き動かされるように、手習いで盆栽を始めた。緑と距離を置いていたからこそ、緑への潜在的な欲求に気づいたのではないかと振り返る。その奥深さと面白さに惹かれ、やがて盆栽の魅力を伝えたいと考えるようになった。独自のエッセンスを加え、心を揺さぶられる作品に昇華。ワークショップも開催、評判を集めた。2017年、「東京盆栽生活空間」を標榜し、一生の仕事と定めた。

中島 人がやっていないことをして、楽しんでもらいたいという気持ちがあったんです。植物でもワクワクドキドキさせ、感情を動かすことができる。僕にとってアートとは『疑問を持たせること』だと考えています。たとえばこの作品(写真上)は、アユタヤで植物に埋もれる仏像を見た際に、植物の”生”と仏像の”死”を同時に感じ、これをインスピレーションにアートへ落とし込みたいと考え、仏像の頭部と盆栽が共存する作品にしました。またこれ(写真下)は獣害駆除された鹿の頭骨(死)と植物(生)を組み合わせた作品を作りました。実は鹿が食肉に使用されているのはわずか1割で、大半は廃棄されるんです。このように、僕の作品は見る人に『どんな意図があるのか?』と疑問を持たせ、問題提起することを目的としています

植物は心に安らぎを与える一方、感情を揺さぶることすらできるエモーショナルな存在。植物に備わったプリミティブな底力をより多くの人に広めたいと考え、盆栽の枠を超えて新しい取り組みとして「WOOTANG」を始めたのは2020年のこと。

インテリアグリーンを手軽に取り入れられる、「WOOTANG」を発案

中島 WOOTANGは、スペルは違いますがマレー語で森を意味する発音です。森は水をゆっくり吸収する。これは小さな森を表現しているんです。とある番組の制作で吉野川の源流を訪れたとき、小さな水がポタポタと落ちていて、そこから大きな流れとなって森を形成していたことにインスピレーションを得ました

水だけで育ち、ほとんど手間をかけずにグリーンライフを楽しめるのが、WOOTANGの特色だ。一般的な植物のように、虫が湧く心配もない。また商品の売上の一部は、「水と森の保全活動」に寄付。購入した時点でサスティナブルに貢献できるのだ。

中島 植物を生活に取り入れたくても、枯らさないように絶えず世話することは大きなハードルです。植物が家にあるだけで、長期旅行は難しくなってしまう。そこで水耕栽培を閃きました。しかし、ただ普通の植物を水に浸しているだけでは枯らせてしまいます

一般的に、植物は毎日の水やりを行い、定期的に日の当たる場所に置いておく必要がある。かといって水をあげすぎても、日に当てすぎても枯れてしまう。必然的にトライアンドエラーになってしまい、枯らしてしまうケースも少なくないが、WOOTANGは違う。

中島 水につけておくだけでいいんです。水耕栽培に向いているかどうか、観葉植物を100種類以上試して、根腐れしたり、光がないと育たなかったりするものは外しました。こうして20種類くらいに絞り、特別な栽培方法を取り入れて出荷しています

こうして届いたWOOTANGは、実際ほとんど手間いらず。

中島 長く楽しんでもらいたいんです。それはやはり根底に盆栽のカルチャーがあるからでしょう。切り花だとせいぜい1週間ですよね。週イチで水を足し、月イチで水を替える。これだけでいいのに、葉の大きさは土で育てた場合と変わりません

五感に訴える走りとデザイン。「エコ」から次のステージに移ったプリウス

緒的なポテンシャルと環境性能を両立し、エモーショナルグッドをテーマに掲げるプリウスは、WOOTANGにも重なる。アートを生業とする中島氏にプリウスのインプレッションを伺った。

中島 ジャーナリスト時代、実はよくプリウスに乗っていたんです。各地を取材で回るためのレンタカーでしたが、他のクルマとは一線を画すようなインパクトは今もよく覚えています。そのころから比べると、外観は驚くほどスポーティになりましたよね。ボディラインも流麗で、水や風の流れを進むような気持ちよさがある。インテリアも広々としていて、快適性も伝わります。フロントガラスも広々としていて、眺望の良さをデザインとして感じます。圧迫感がなく、サイドガラスもすっきりとしていて、開放感が高まっていますね。ナビも大きく見やすくなった。使いやすく、またシートも高級感があります

そして、乗り味にも進化を感じるという。

中島 乗り心地がとてもいい印象でした。ブレーキや発進のストレスがなく、スムーズ。昔から静粛性に優れていましたが、今回乗っていてもまったく音がしなくて、ストレスがない。柔らかな印象を感じます

そんなプリウスに乗って出かけるなら、ぜひ緑を感じる目的地を選んでほしいと中島氏は語る。

中島 故郷の群馬・前橋は山に囲まれているんです。ふと気が付くと、赤城山に足が向いていることもあります。たとえば森に出かけてはいかがでしょうか。このプリウスには、気持ちいい場所に誘う魅力があるように思います

ウェルビーイングの輪を広げたい。中島氏にとってのエモーショナルグッド

中島 アトリエもそうですが、自分の居場所にはヌケ感というか、開放感を感じていたいんです。プリウスの車内からは、広がりや軽快感を重視している印象を感じました。気持ちの良さって、とても大事な居心地の要素だと思います

そもそもそんな魅力を備える植物と、それをプロダクトとして体現するプリウスも、傍らにあれば日常が豊かになる。そこに感性を刺激するアート性が備わることで、唯一無二になる。今回の試乗を通して、中島氏はそんな共通性を感じたという。

中島 今の世の中って、機能性や利便性を追求する一方、多くの人や企業がエコやサステナブルを追求することが当たり前になってきました。しかしそれが義務感になってはいけません。やはり感情を掴めないとウェルビーイングにならないんですよね。情緒性と利便性、双方が高いレベルで両立した商品やサービスじゃないと、これからは生き残れないんじゃないかな

中島 感情が大きく振れて、その感情に従うとインスピレーションが生まれます。植物からアイデアをもらって、植物と共創することで、WOOTANGが生まれました。その存在が、私にとってのエモーショナルグッド。そしてWOOTANGは、植物の“種”のようなものだと位置付けています。誰かの手に渡って、思い思いに育ててほしい。そして心揺さぶられる体験をしてもらいたい。プリウスも同じで、感性を刺激してもらいながら多くの人が乗ることで社会が少しずつ良くなる。そんな輪が広がるとしたら、とっても幸せなことだと思うんですよね

この記事のプリウスはこちら
車種名: プリウス Z(HEV)
VIEW WEBSITE