DISCOVER CROWN SPIRIT PROJECT岐阜トヨタ

PROJECT

1台のクラウンとの奇跡の出会い

レストアに挑戦することが決まり、古いクラウンを探したがなかなか見つからず困っていたところ、あるスタッフが過去の出来事を思い出したそうだ。それは、昭和43年に販売した3代目クラウンを33年間お乗りのお客様が、15年前、維持管理が大変ということで廃車にしたいが、33年間連れ添った愛車をスクラップにするのは忍び難いと相談を受け、レストアを趣味にしている鈑金屋さんに引き取ってもらったという記憶。15年も前の話、ダメかもしれないが、とにかく板金屋さんに連絡してみたところ、“まだあるよ”との嬉しい回答。早速、趣旨を説明し、譲って頂けないかと交渉したところ、条件付きで承諾いただけたそうだ。その条件とは、「完成したら見せてね」という応援メッセージとも取れる言葉だったそうで、縁を強く感じたという。そして今、岐阜トヨタが販売した3代目クラウンが古巣に戻り、レストアで完全復活し、新しい道を歩む日を待ちわびている。

苦労の中から技が生み出される

レストアする3代目クラウンは、ボディの下部の殆どが朽ちてカタチがなく、写真を頼りに手探りで作ったそうだ。一言でフェンダーなどの外板パネルを作ると言っても、複雑な曲面や曲げを1枚の鋼板から作ることは、普段やらない作業で、簡単に出来るものではない。作ってみては失敗し、板金担当のメンバーで知恵を出し合い作り方を検討し、新しい方法で再度チャレンジする。それでもダメなら外板パネルを分割してパーツを作り、それを溶接でつないで作るなど工夫を凝らし、何とかカタチを作り上げることができたそうだ。一時は壁にぶつかり、上手くいかない時期もあったそうだが、そういった技術の壁を乗り越えた苦労は、岐阜トヨタの技(わざ)やノウハウに変わり、お客様のご要望にお応えできるのだと思う。

当時のエンジニアたちの想いを胸に、細部にまで拘ったレストア

クラウンのマークが七宝焼き。ドアトリムにまでクラウンのロゴがあったり、グレード表記するオーナメントがある。クラウンはそういった小さな部分まで拘って造られているように、当時のエンジニアたちの想いと岐阜トヨタの想いを重ね、細部まで拘ってレストアに挑んでいる。内張りは、ビニールや布で作られているが、新車当時に蘇らせることに拘り、ビニールや布に塗布できる塗料を探しだし見事な出来に仕上げている。もちろん外装色にも拘っている。3代目クラウンと言うと白いクラウンのイメージが強いが、あえて当時のカタログにあった水色を現代の塗料で再現し、さらに手を加えて当時の色よりも美しく輝くようにしている。そういったエンジニアたちの拘りが、新しいことに挑戦し、技術力を向上させていくことに繋がるのだと感じさせられた。

岐阜トヨタの技術力の高さをアピールする施策

3代目クラウンを蘇らせる高い技術力は、岐阜トヨタの誇りであり、多くのお客様に知ってもらいたいと責任者は言う。その手始めが、自社のホームページ。11月のリニューアルに合わせ、レストアで徐々に蘇っていく3代目クラウンの様子を写真で紹介しながら、技術力を分かりやすくアピールするのは勿論、苦労した点や拘りなども紹介する専用ページを立ち上げる計画だ。さらに動かなかった古いクラウンを新車の如く蘇らせる岐阜トヨタの技術力の高さを、肌で感じてもらうために、お客様自身で体感できる試乗のイベントを計画。若い世代のお客様にも気軽に乗っていただきクラウンをまずは知ってもらうことを計画している。レストア中の3代目クラウンは、技術力を伝え安心をお約束するだけでなく、将来のクラウンオーナー様を育ててくれる頼もしい存在になると予感させられた。

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