DISCOVER CROWN SPIRIT PROJECT熊本トヨタ

PROJECT

レストアでクラウンを販売できる誇りを持つ

熊本トヨタがレストアに挑むのは、当社のサービスアドバイザーが20年前から熊本県内に棲むオーナー様宅へと通い、転売するときは売って欲しいとお願いし続け、やっと3年前に手に入れた初代クラウン。そしてレストアの目標として掲げているのは「レストアを通じてクラウンを知り、販売できる誇りを持つ」こと。今はプリウスやアクアのように併売車が多く、売り方やお客様への接し方もチャネルの特色がなくなってきている。トヨタ店は60年以上クラウンを基幹車種として販売してきた歴史と実績があることを、レストアを通じて若いスタッフをはじめ全社員が実感することで「誇りと自信」を持ち仕事に取り組んでほしいと責任者は語る。そうすることで、他店とは一線を画した「自信に満ち溢れた人づくり」につながるとして、レストアに期待を寄せている。

活きた教材で学び・磨き・伝承する

レストアにチャレンジしているのは、社内公募で集まった15名のエンジニアに、板金・塗装専門の2名のスタッフ。年齢は21歳の新入社員から56歳のベテランまで幅広い。作業の時間は月・金の仕事終わりと、休日の午前。“レストアは、初代クラウンを活きた教材として、皆が一緒に学び、技術を磨き、ノウハウを伝承する場である”とリーダーは語る。作業前は必ず、ベテランエンジニアが若いエンジニアに部品の仕組みや働き、そして作業のコツやノウハウを手本を見せながら伝え、皆で作業の進め方を検討してから始めていると言う。レストアがスタートしたのは今年の3月だが震災があり、実作業に入れたのが6月。お披露目する日が間近に迫っているが、今は当時の輝きを取り戻す日を夢見てエンジニア一人ひとりが想いを込め、急ピッチで作業が進められている。

車と対話すると見えて来るさまざまな想い

初代クラウンを修復しているといろんな想いが伝わってくるとエンジニア達は話す。ボディの修復では、当時のエンジニア達は“どうやってこのカタチを作ったんだろう”とか“どんな想いで造ったんだろう”と車と対話していると、作り手の想いが感じられる。一方で、クラウンに“どんなお客様が、どんな風に使っていたんだろう”と、想像すると、お客様の想いが感じられる。レストアに取り組むことで、車にはこの両者の想いがある事に改めて気付かされたと語ってくれた。また4月に起こった熊本の震災でも、多くの車が押し潰されたそうだが、「直して乗りたい」というお客様の声が多いと言う。“車には、1台1台にお客様の想いがあり、我々はそれにお応えできる整備や修理をしなければいけない”と強く感じたとも話してくれた。

クラウンをお客様の記憶に留めるために

昨年クラウン60周年にクラウンオーナー様に訪問活動を展開し、初代クラウンの写真を載せたオリジナルパッケージの熊本名産のお菓子を配ったそうだ。その時、多くのオーナー様に“懐かしいね。乗っていたよ”など、いろんな昔話を沢山聞き”初代クラウンを懐かしく思っていただけるお客様はこんなに多いんだ“と気付かされたと言う。それを踏まえレストア後は、クラウンを知る世代には本物を見てもらう機会を作り、「もっとクラウンの魅力を感じてもらう」イベントを計画している。合わせて、若い家族連れなどクラウンを知らない世代には、「クラウンを知り、記憶に留めてもらう」企画も検討している。例えば、ペダル漕ぎや電動で動く初代クラウンを作り、お店の構内をゆっくり走って楽しむことで、将来クラウンに乗れる年齢になった時に、クラウンの記憶が蘇りオーナーになっていただけるような仕掛けだそうだ。こういった発想が、将来に渡りクラウンを繋いでいくことになるのだと改めて感じさせられた。

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