“ハッチバック”に
凝縮された想いとは?
またひとつ進化を遂げた
新型カローラの生みの親へ
インタビュー。

12代目カローラ開発責任者

小西良樹チーフエンジニア

SCROLL

2018 New York International Auto Showにて、
小西チーフエンジニアが語る。

ニューヨーク国際自動車ショーにおいて、初披露された新型カローラハッチバック(米国車名・米国仕様)。エクステリアは、スポーティさに磨きをかけるとともに、インテリアでは、シンプルかつ上質なデザインを実現しました。走行性能においては、トヨタが進めるクルマづくりの構造改革「Toyota New Global Architecture」のもとで開発したプラットフォームや新型パワートレーンにより、走りの基本性能や環境性能がさらに向上しました。そして、何よりも驚きはハッチバックというスタイル。なぜ、カローラがこのような進化を遂げたのか。小西チーフエンジニアに、その意図を聞きました。

世界中にストーリーを
生み出したクルマ

今回、NYに訪れた時、空港の入国審査で「何をするために来たのか」と質問されました。私が「クルマ関係です」と答えたら、「どのクルマを担当しているんだ?」と。「カローラを担当している」と言うと、その場で次々とカローラのことを話し始めたのです。その時、改めてカローラというクルマは世界中で名前が知られていて、世界中の人々とともに成長してきたクルマなのだと実感しました。

国内外の販売店の方やお客さまとカローラの話をした時も、「生まれて最初に乗ったクルマがカローラだった」「両親とカローラでいろいろな場所へ行った」と、あらゆる地域で、それぞれのストーリーがありました。本当に、このクルマは世界中のお客さまから愛され続けている。

それは歴代のカローラが世界各地域のお客さまの声に、真摯に耳を傾けて、時代を先読みしながら新しい技術を取り入れてきた結果だと思うのです。世の中の変化に合わせて、クルマを進化させていくこと。それが、カローラというクルマのDNAであり、様々なお客さまのストーリーが生まれる理由だと思います。

次世代にも愛される
クルマづくりを

世界中から愛され続けているからこそ、カローラブランドにはやらなければならないことがあります。実は、日本のカローラのお客さまは、平均年齢が60歳以上です。これからもカローラブランドが力強く生き続けていくためには、若年層のお客さまにも魅力的なブランドとしてリボーンする必要があります。

もちろん、若年層向けに進化するのではなく、これまで愛してくださった年配の方にも、引き続き支持してもらえることが大切です。そのために、幅広い層のお客さまに喜んでいただけるようなクルマづくりをすること。

まずは次の時代へ向けて、環境やエネルギー、そして安全といった人類と地球にとっての課題に答えを出していくつもりです。それをベースに、いかに魅力的なクルマにしていくのか、ということが重要だと考えています。

歴代のカローラが
果たしてきた役割とは

カローラは、いつの時代もお客さまや社会のニーズと向き合ってきました。その中で、いくつか転換期となったプロジェクトがあります。

まずは、「すべての人に移動の自由を」という考えのもと開発した初代です。当時は大変珍しかったフロアシフトを採用し、スポーティなモデルにこだわったことが、カローラブランドのベースとなっています。

二つ目は、前輪駆動に変えた5代目です。それまでは後輪駆動でしたが、前輪駆動にすることで広い室内空間を生み出しました。最後が9代目と10代目です。その頃、日本の市場で生まれたカローラが、世界のあらゆる地域にも展開されるようになりました。

このような進化を遂げたカローラは、モータリゼーションの一翼を担ってきたクルマだと言えるのではないでしょうか。

デザインと走りで、
花冠を咲き誇らせる

今回の12代目カローラの開発コンセプトは「BLOOMING COROLLA」です。もともとカローラの名前には花冠という意味があり、その花冠を今一度咲き誇らせたいという想いを込めて開発しました。クルマづくりは二律背反というか、本当にさまざまな課題がありますが、今回の開発において、特にこだわった二つのポイントを紹介したいと思います。

一つは、ボンネットフードの高さです。実は、従来のコンパクトクラスのクルマからすると約50mmから100mmほど低くなっています。これを実現するためには、ボンネットフードの下にある部品が小さくなければいけません。そのため、何百種類もの部品をすべて小型化して配置しています。この作業には、トータルで3年くらいかかりました。

もう一つは、実際に乗っていただくと理解していただけるのですが、とても滑らかな走りに仕上げています。シャーシ系の足回り部品を新たに開発するために、600種類以上のケースを試して、やっと見つけた部品で構成しました。

つながる
先進テクノロジーを搭載

今回、もう一つこだわったものがあります。それが、新たに標準装備として採用した、コネクティッド機能です。例えば、クルマに「今日は、ここに行きたい」と伝えると「住所はここでよろしいですか?」とクルマが返してくれるのです。「地図を確認したい」と伝えれば、「地図はここです。よろしいですか?」と返してくれる。これからは、クルマとユーザーとの間でこういったやりとりが実現できる時代です。

将来的には、さらに音声認識が進化して、北米市場であればAlexaを使ってクルマと会話ができ、自宅の中からクルマの気温設定なども可能になるでしょう。そんなクルマとの関わり方が大きく変わり始めているからこそ、この機能を投入しました。

カローラは昔から「大衆クルマ」と言われています。それは、幅広い世代のお客さまに乗っていただいている言葉です。そんなクルマだからこそ、いち早く先進テクノロジーを取り入れていく必要があるのです。

楽しさを
積み重ねていく日々へ

新型カローラは、「楽しい」がキーワードです。特徴でもあるスポーティなデザインをぱっと見た時に込み上げてくる楽しさ。実際にクルマに乗って、アクセルを踏み、ステアリングを握った時の楽しさ。そして、コネクティッド機能でつながる楽しさ。特に、新型カローラシリーズの先陣を切って、いち早く世に出るハッチバックは、若い世代に乗っていただきたいので、つながる機能はとても重要だと考えています。カローラハッチバックは、日々の生活の中で、どんどん楽しさが増していくクルマです。ぜひ、多くのお客さまに見て、乗って、楽しんでいただきたいです。

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