WOW ACTION CLIP

2017.07.06 TOKYO 静かな耳に、その音楽は届くか。

「にっぽんの音・唄・まつり」
トヨタロビーコンサートin東京

きょうのイベントを
つくった人

  • トヨタ自動車
    中岡真美さん

  • パイオニア
    「身体で聴こう音楽会」事務局長

    山下桜さん

きょうのがんばった人

  • 津軽三味線演奏者
    浅野祥さん

  • 和太鼓演奏者
    山部泰嗣さん

  • 笛・胡弓・和太鼓演奏者
    吉井盛悟さん

  • 和太鼓・チャッパ演奏者
    小池将也さん

心を揺さぶるために、
体を揺さぶる「音」を。

初夏の日差しが照りつける7月6日(木)。トヨタ東京本社ビルにて、トヨタロビーコンサート「にっぽんの音・唄・まつり」が開催されました。トヨタロビーコンサートとは、文京区内にお住まいの方と、区内の障がい者施設にいる方たちを無料で招いて共に音楽を楽しんでもらうイベントです。第43回を迎えるこの日は、なんと耳に障がいを持たれている方もお呼びするという初の試みがなされます。

同じ文京区内にあるトヨタとパイオニアは、街から愛される企業として、いつか一緒にイベントを開催したいという想いを持っていました。今回は、その想いが実現した日でもあり、イベントを運営するトヨタの社員ボランティアスタッフたちも熱がこもります。耳が聞こえない方への音楽体験を実現したのはパイオニアの体感音響システム。これは、音を振動に変えて、それを骨伝導によって脳へと伝えることで、聴覚に障がいがあってもリズムで音を楽しめるというシステムです。

「聴覚に障がいのある方にも音楽を諦めて欲しくないんです」と、語ってくれたのは、パイオニアで「身体で聴こう音楽会」事務局長を務める山下さん。パイオニアでは体感音響システムを使った音楽祭を1992年から定期的に開催してきました。山下さんは、耳の聞こえない方が音楽に触れて笑顔になる瞬間を、毎回、心より楽しみにされているそうです。

会場をひとつにする、
手と手と手。

時刻は18:00 になりました。近隣施設の高齢者の方や地域にお住まいの方々が続々と入場してきました。軽度の難聴者やろう者をはじめ、盲導犬と一緒に入場される方、車イスをご利用の方など、様々なお客さまが招待されています。
本日司会を担当するトヨタの社員の傍らには、手話スタッフとして参加した鈴村さんの姿がありました。普段は社内の講座で手話を勉強しており、今回、初めて手話通訳を務めたそうです。「今日のために、社内の友人と準備してきました」と話してくれました。

会場の照明が落とされ、いよいよ開演です。舞台に和楽器の演奏者たちが登壇します。最初の演目は「荒磯」。期待と興奮の熱気が溢れる会場に、ドンッと勇ましい和太鼓の音が響き渡ります。

津軽三味線の激しい演奏、繊細な笛の音、空気を震わせる和太鼓の響き。演目が進むにつれ、会場に集まった方たちの肩が、自然と音楽に合わせて揺れ始めます。ヘッドフォンを装着した聴覚障がい者の方々に視線を向けると、耳を澄まして舞台を見つめる目が、次第に輝いていくのがわかりました。

「皆さん手拍子をお願いします」。壇上の演奏者からの合図とともに、その場にいる全員が音楽に合わせて手拍子を始めました。一体となる会場。「東京五輪音頭」の民謡メドレーでは、皆が歌を口ずさみます。そして、最後の演目「魚童子」が終わるとともに、会場全体に割れんばかりの拍手が。これぞWOW!感動が会場を包み込みました。

初めて聞いた、
「チャッパ」の音。

拍手喝采の中、近隣施設の方から演奏者に花が手渡されました。「皆さん、ご自分で用意してきてくださったんです」。そう教えてくれたのは、本日のイベントの担当者であるトヨタの中岡さん。演奏者に花を手渡される様子を嬉しそうに見つめていました。

体感音響システムを使って音楽を聞いた方たちの中には、今日の体験を手話で語ってくれた方がいました。「このシステムを使い、太鼓は低い、笛は高いと分かりました。そして、シンバル(チャッパという和楽器)の音が初めて聞こえました」。今まで聞こえなかった音が体感できた。諦めかけていた音が耳に届いた瞬間が、確かに存在していたのです。

今日の演奏者のひとりは、会場に来ていた盲目の女の子の手を握った時、感動が手から伝わってきたことを笑顔で話してくれました。「僕らの音楽は、盲目の方によって開発されてきた背景もあるので、喜んでいただくと感慨深いですし、誇りに思えます。これからも、目や耳に障がいのある方たちの側に寄り添うような音楽にしていきたいですね」

トヨタの中岡さんは「今回、初めて聴覚障がいの方をお招きして、初めは成功できるか不安だったのですが、お客さまの喜んだ顔が見れて本当に良かったです!」と笑顔で話してくれました。体感音響システムが起こした数々のWOWは、健常者と障がい者が共に音楽を楽しめる社会の実現への、新しい架け橋となっていきそうです。

きょうのマドンナ

岸いろはちゃん

視覚に障がいがあるいろはちゃん。「太鼓の音がずしんと体に響いて嬉しかった」と、今日のWOWを笑顔で話してくれました。普段はピアノを習っていて、音楽が大好きなのだとか。「今度はギターのコンサートにも行ってみたい」と嬉しそうに教えてくれました。

HOW WOW YOU

会場にいたみんなに質問!きょうはどんなWOWがあった?

  • 名前
    日吉洋子さん
    次のコンサートでは、どんな音楽を聞いてみたいですか?
    クラシック
    何をしている時間が好きですか?
    友達とおしゃべりをしている時。
    今日のWOWを教えてください
    会場が一体となって、みんなでリズムに乗れたこと。

    日吉洋子さん

  • 名前
    豊田悠子さん
    次のコンサートでは、どんな音楽を聞いてみたいですか?
    クラシックのオーケストラ
    何をしている時間が好きですか?
    お料理を作っている時。野菜を刻んでいる時。
    今日のWOWを教えてください
    お腹にずしんとくるような迫力ある太鼓の音。

    豊田悠子さん

  • 名前
    永井由美子さん
    次のコンサートでは、どんな音楽を聞いてみたいですか?
    声楽、オペラ。ぜひ骨伝導で聞いてみたいです。
    何をしている時間が好きですか?
    卓球をしている時。
    今日のWOWを教えてください
    太鼓の迫力と、骨伝導システムでの鮮明な音です。若返ったかのように感じました。

    永井由美子さん

  • 名前
    吉田寛さん(左)/小林和枝さん(右)
    職業
    文京ガイドヘルプサービス 代表取締役社長(左)
    次のコンサートでは、どんな音楽を聞いてみたいですか?
    迫力のあるような豪快な音楽/夏だったらハワイアンがいいですね。
    何をしている時間が好きですか?
    知覚障がい者の皆さまをお手伝いする仕事をしているので、定期的なイベントや、集まりの後、無事に家まで送り届けることができた時が一番好きです。/友達のみんなと歌を歌っている時。
    今日のWOWを教えてください
    暑さが吹っ飛ぶような迫力を感じたことです。/目が見えないけれど、太鼓や三味線の迫力が全身に伝わってきたことです。涙が出るくらい感動しました。

    文京ガイドヘルプサービス
    代表取締役社長

    吉田寛さん
    小林和枝さん

  • 名前
    岡田晴夫さん
    職業
    パイオニア サウンドデザイナー
    次のコンサートでは、どんな音楽を聞いてみたいですか?
    ジャズ
    何をしている時間が好きですか?
    音をいじっている時。
    今日のWOWを教えてください
    普段コンサートに来られないような、体が不自由な方々が演奏に感動している姿を直接見れたこと。

    パイオニア サウンドデザイナー

    岡田晴夫さん

  • 名前
    山部泰嗣さん(左)/浅野祥さん(右)
    職業
    和太鼓演奏者/三味線演奏者
    次のコンサートでは、どんな音楽を聞いてみたいですか?
    ピアノのコンサート/フラメンコ
    何をしている時間が好きですか?
    太鼓のことを考えている時間です。/映画を見ている時間とスキューバダイビングで海に潜っている時間です。映画は、どういう音楽を三味線でやったら面白いかのネタ探しも兼ねています。
    今日のWOWを教えてください
    コンサートの一部と二部の間に、視覚障がいを持つお子さんに、学校で太鼓に挑戦してみたいと声をかけてもらった時です。たとえお客さんが目や耳が不自由だとしても、思いの伝わるような演奏をしたいなあと改めて思いました。/アドリブが多い演奏の中で、コンサートは常に演奏者同士のぶつかり合いなんです。お互いのマインドが揃って、息がピタっと合った瞬間がまさにWOWですね。

    和太鼓演奏者

    山部泰嗣さん

    三味線演奏者

    浅野祥さん

  • 名前
    吉井盛悟さん(左)/小池将也さん(右)
    職業
    笛・胡弓・和太鼓演奏者/和太鼓・チャッパ演奏者
    次のコンサートでは、どんな音楽を聞いてみたいですか?
    インド音楽の古典/コンサートはあまり行かないんです。
    何をしている時間が好きですか?
    古典音楽を聞いている時。/笛を吹いている時。
    今日のWOWを教えてください
    盲目の女の子が来てくれていて、手を握った時に嬉しそうにしてくれたんです。その時、僕たちの音が伝わっていると感じました。彼女たちは音だけが頼りです。僕たちも本気で音をやっていますので、凄く嬉しかったです。/自分と同じ世代で民謡を聞いている人が周りにいないので、今日、違う世代の方が前の座席に座って歌っているのを見て「歌えるんだ」と感動しました。

    笛・胡弓・和太鼓演奏者

    吉井盛悟さん

    和太鼓・チャッパ演奏者

    小池将也さん

  • 名前
    鈴村絢子さん
    職業
    トヨタ自動車(手話ボランティアスタッフ)
    次のコンサートでは、どんな音楽を聞いてみたいですか?
    誰もが楽しむことのできるコンサート
    何をしている時間が好きですか?
    ストレッチ
    今日のWOWを教えてください
    プロの手話通訳者の方にアドバイスをいただけたことです。

     トヨタ自動車
    (手話ボランティアスタッフ)

    鈴村絢子さん

  • 名前
    山下桜さん
    職業
    パイオニア「身体で聴こう音楽会」事務局長
    次のコンサートでは、どんな音楽を聞いてみたいですか?
    いろんなジャンルの音楽を聞いてみたいです。
    何をしている時間が好きですか?
    温泉につかった後に、ビールを飲んでいる時。
    今日のWOWを教えてください
    音楽を諦めてしまっていた方たちが、体感音響システムを通じて音楽を楽しめたと喜んでくださったこと。また、健常者の方もこういう楽しみ方があると言っていただけたこと。高齢で耳が悪くなり不安を感じている方が、このシステムを知り安心してくれたこと。

    パイオニア
    「身体で聴こう音楽会」事務局長

    山下桜さん

  • 名前
    中岡真美さん
    職業
    トヨタ自動車
    次のコンサートでは、どんな音楽を聞いてみたいですか?
    手拍子などで参加できる音楽がいいなと思います。
    何をしている時間が好きですか?
    飼っている柴犬と遊んでいる時です。
    今日のWOWを教えてください
    コンサートが終わった瞬間です。喜ばれている観客の皆さんの表情を見た時の達成感にWOWでした。

     トヨタ自動車

    中岡真美さん

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WOW ACTION CLIP
2017.07.06 TOKYO

トヨタが主催、参加するイベントの中で、心が揺れ動く瞬間を見つけていくWOW ACTION CLIP。今回訪れたのは、トヨタ東京本社ビルの1階で開催されるトヨタロビーコンサート「にっぽんの音・唄・まつり」。43回を迎え、初めて、聴覚に障がいのある方をご招待したこの日、一体どんな「WOW」が生まれたのでしょうか。