TOYOTA COROLLA DEVELOPER STORY

00 内装設計・インテリアデザイン

カローラを超えた、カローラを。

今回のカローラ、カローラ ツーリングは、日本専用設計であり、グローバルモデルと比べてボデーサイズが
縮小されている。そんな中、グローバルモデルと同等の室内空間を生み出すための設計が必要と
されていた。ディテールに込めた設計者の思いがここにある。

人物写真
トヨタ自動車東日本株式会社 第3ボデー設計部
芹澤 輝公夫
室内/内装設計を担当している。今回のカローラとカローラ ツーリングにおいては、主としてダッシュボード/インストルメントパネル周り、センターコンソール、ルーフライニング、ドアトリムなどのインテリア関係全般の設計を担当。
芹澤

空間を広げるために、
発想を広げた

今回のカローラとカローラ ツーリングは日本専用設計ボデーとなっており、全長、全幅、ホイールベース(前後車軸間長)などが縮小されています。設計のポイントは、ホイールベースやリアオーバーハング(後車軸から後方の張り出し部)、全幅などサイズ自体は小さくなっている車体を、いかにして狭さを感じさせることなく快適な空間へとまとめるかということにありました。具体的には、今回、ダッシュボードや、センターピラーから後方を新しくしました。例えば、リアシートの天井面を広げましたので、リア席の人が座った状態でのヘッドクリアランスの余裕は感じ取っていただけると思います。

カローラの場合、乗降性も重要ですから、内装のドア開口部の上部に付けられているアシストグリップの位置にも十分な配慮をしました。このアシストグリップの位置については、内装設計サイドが「ここがベスト」というポジションを導き出しても、実際のところボデーの内部設計との兼ね合いで最適な箇所へ装備することができないこともあります。しかし今回は話し合いを重ねることで、お客様にとって理想的な位置にセットすることができたと思います。

もうひとつ、お客様にぜひ見ていただきたいのはフロントシート間のセンターコンソールの存在感です。従来車について、センターコンソールは小さく控えめなデザインでしたが、今回はインテリアのアクセントとして敢えてしっかりとした存在感のあるものを装着しました。ダッシュボードから連続する伸びやかなデザインで、インテリアの中でも映えると思います。

全員の荷物を
積めなければ
意味がない

カローラにしろ、カローラ ツーリングにしろ、家族や友人たち、誰とどこに出掛けるのかということを考えた場合、きっちりと乗員分の荷物を積むことができなければいけません。たとえばゴルフバッグ。最初は4個しっかり積むことを目指したものの、なかなか上手くいきませんでした。しかしここは妥協すべきではないということで、ボデー設計陣とも協議のうえで細部の設計を詰め、内装トリムも工夫することで最終的にはカローラ ツーリングの荷室に4個を搭載できるように仕上げました。カローラ ツーリングのカーゴスペースの広さと使い勝手の良さをしっかりデザインしてあります。

本当にカローラ?
と思えるカローラ

今回のカローラのインテリアで、ディーラーまで足を運んでいただいたお客様にじっくりと見ていただきたいのはそうした細部の質感や仕上げ、さりげない工夫です。きっと「これまでのカローラとは違う」とか「カローラとは思えない上質さがある」と感じていただけるものと信じております。

細部の質感や仕上げまで、こだわりを感じてほしい。