サッシャさんが語る、3台を乗り比べてわかったこと

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サッシャさんが語る、3台を乗り比べてわかったこと

2023.12.22

ライフスタイルや価値観が多様化していることに呼応して、新しいクラウンは4つのスタイルを打ち出している。では、それぞれにどのような特徴があるのか。クルマ好きを代表して、タレントのサッシャさんが乗り比べて確かめた。

クラウン(クロスオーバー)、クラウン(スポーツ)、そしてクラウン。3つのスタイルのクラウンを前にしたタレントのサッシャさんは、「3台を同時に乗り比べることができると聞いて、楽しみにしていたんですよ」と切り出した。

「去年、新しいクラウンが発表された時に、すごく好ましいモデルチェンジだと思ったんです。私みたいな大のクルマ好きがわくわくするようなデザインだったし、4つのスタイルを提案することも価値観が多様化している今の時代に合っている。じゃあ乗り比べると、どこが違うのか。そこに興味があったので、ハイブリッドの仕組みとか、いろいろと予習をしてきました」

クラウン(クロスオーバー)は、予想を超えていた

サッシャさんがまずハンドルを握ったのは、クラウン(クロスオーバー)G“アドバンスト・レザーパッケージ”。2.5ℓエンジンとハイブリッドシステムを組み合わせたモデルだ。

「セダンとSUVがクロスオーバーしたモデルだとうかがいましたが、ほかに似た形のクルマが思い浮かばない、個性的なデザインがいいですよね」という感想を口にしながら、サッシャさんはクラウン(クロスオーバー)のドアを開ける。そして、「普通のセダンより車高があるから、乗り込む時に腰をかがめないで済むのがいいですね」と言いながら、ドライバーズシートに収まった。

スターターボタンを押す前に、サッシャさんはシートポジションを合わせ、ルームミラーとドアミラーの角度を調整した。その慣れた手つきから、クルマとドライビングを愛していることが伝わってくる。
クラウン(クロスオーバー)をスタートさせたサッシャさんはしばし無言で、ドライビングに集中する。市街地から高速道路へ入り、ドライブモードセレクトスイッチを操作して「NORMAL」「ECO」「SPORT」の3つのモードのフィーリングを確認する。

ひとしきり試して納得してから、サッシャさんは口を開いた。

「街中を「NORMAL」モードで走っていると、静かで滑らか、乗り心地もいいのでクラウンらしいと感じました。ところが高速道路に入って「SPORT」を選ぶと、エンジンがシャープに吹け上がるようになり、ハンドルの手応えもグッとスポーティになります。「SPORT」モードでは、高性能スポーツセダンとして運転を楽しみました。正直、クラウンがここまでドライバーズカーになっているのは、想像を超えていましたね」

クラウン(スポーツ)は、気分がアガる

続いてサッシャさんがハンドルを握ったのは、クラウン(スポーツ)。Zというグレードで、やはり2.5ℓのハイブリッド仕様だ。「最近、妻も目線の高いクルマは見晴らしがよくて安心だからと、背が高いクルマに乗りたがるんです」と言いながら、サッシャさんはクラウン(スポーツ)に乗り込む。

クラウン(クロスオーバー)に試乗した時と同じように、サッシャさんは真剣な表情でクラウン(スポーツ)を走らせる。その様子は、まるでこのクルマと対話をしているかのようだ。
さまざまな速度域やシチュエーションで、3つのドライブモードを切り替えながら、サッシャさんはクラウン(スポーツ)を走らせる。そして、小さくうなずいてから、「全然違いますね」とつぶやいた。何が全然違うのだろうか?

「2.5ℓのハイブリッドは、クラウン(クロスオーバー)と共通だとうかがったんですが、でもフィーリングが全然違います。クラウン(スポーツ)のほうがアクセル操作に対するレスポンスが鋭くて、シャーン! と回転が上がります。メカニズムは同じかもしれませんが、クルマのキャラクターに合わせて味付けを変えているあたり、芸が細かいし、ドライブしていると気持ちがアガります」

パワートレインだけでなく、サッシャさんはハンドリングもクラウン(スポーツ)のほうがダイナミックだと語る。

「まずハンドルの手応えが引き締まっています。高速コーナーを曲がる時も、ロール(車体の横傾き)をほとんど感じません。背の高さを忘れてしまうほど、スムーズに曲がるので、スポーツドライビングが好きな方も大満足でしょうね。あくまで感覚的にですが、クラウン(クロスオーバー)の「SPORT」モードが、クラウン(スポーツ)の「NORMAL」モードに重なる、という印象を受けました」

クラウンに、若いファミリーが乗るのもいい

サッシャさんが最後にハンドルを握ったのは、4ドアセダンのクラウン。FCEVとPHEV(プラグインハイブリッド)の2種のパワートレインがラインナップされるうち、試乗車は前者だった。

FCEVとは、燃料電池(フューエル・セル)が水素を燃料に発電を行い、その電気でモーターを駆動する電気自動車の一種。走行中、CO2などの排出ガスは一切出ない。
サッシャさんは、「普通の電気自動車は運転したことがありますが、FCEVは初めてなので興味津々です」と語る。

システムを起動してクラウンをスタートさせたサッシャさんの第一印象は、「モーターの加速がシームレスで心地いい」というものだった。

「モーターだけで駆動するので、静粛性は別モノといった感じです。モーターは低回転から力強く加速するので、ゆったりした気分で運転ができますね」

そして先に試乗した2台と同じように、ドライブモードを切り替えながら、クラウンの感触を試す。クラウンには、ほかの2台にはなかった「REAR COMFORT」というモードがあり、サッシャさんはこのモードをセレクトしてから後席のスタッフに、「なにか変わりましたか?」と尋ねた。スタッフが、「路面からのショックがやわらかくなりました」と答えると、サッシャさんは納得したような表情を浮かべ、「やっぱり、後席に座る人のことを大事にするクルマですね」という感想を残した。

3台のなかから、サッシャさんが選ぶのは……

3台の試乗を終えたサッシャさんは、「予習の段階では、デザインも含めてクラウン(スポーツ)を一番気に入ると思っていましたが、実際に乗ってみたらクラウン(クロスオーバー)に気持ちが傾きました」と語った。

「クラウン(クロスオーバー)は、いろいろな意味でど真ん中だと思います。少し背が高いから乗り降りがしやすいし視界もいい。いっぽうで、冠婚葬祭に使えるフォーマル感もあります。荷室が広くてリフトアップしているし、しかも4駆だからキャンプやスキーに乗って行ってもいい。オールマイティな1台がクラウン(クロスオーバー)ですね」

では、クラウン(スポーツ)とクラウンはどんな使い方に向いているだろう。

「クラウン(スポーツ)は、運転が好きな人やアウトドアを楽しむ、アクティブな人にぴったりです。普通のスポーツ仕様だと、乗り心地が硬かったりノイズがうるさくて家族から嫌がられますが、このクルマは静かで快適。家族も喜ぶスポーツ仕様という、貴重な存在です。クラウンは、後席を座る人を大事にするような使い方が向いています。ただしすごくスタイリッシュな4ドアセダンなので、年配の方だけでなく、若いファミリーが乗るのも格好いいでしょうね。後席にチャイルドシートを装着して、赤ちゃんがぐっすり眠っている、とか(笑)」

では、この 3台に共通する、“クラウンらしさ”のようなものはあるのだろうか? こう尋ねると、サッシャさんは「ありますね」と即答した。

「さきほど、クラウン(クロスオーバー)の「SPORT」モードが、クラウン(スポーツ)の「NORMAL」モードに近いフィーリングだとお伝えしました。つまりこの3台はどれも、一人で運転を楽しむこともできれば、人を乗せて快適に走ることもできるんです。ドライブモードを切り替えることで、あらゆる使い方に高いレベルで対応するというのは3台共通で、これが私が感じた“クラウンらしさ”です」

そしてサッシャさんは、「もうひとつ、“クラウンらしさ”を感じました」と続けた。
「老若男女、だれが乗っても似合うことも3台の共通点です。クラウンに若いファミリーが乗るのもいいと言いましたが、クラウン(スポーツ)に年配の男性が乗っていたらスタイリッシュだし、若い女性が乗っているのも格好いい。なかでも、クラウン(クロスオーバー)は都会でもアウトドアでもフォーマルな場でもフィットするから、だれがどんなシチュエーションで乗っても似合いそうです。わが家のように子どもがいて妻も運転する家庭が1台だけ選ぶのなら、クロスオーバーということになります。クラウンというブランドの中心、芯の部分はクロスオーバーだというのが、3台を乗り比べた結論です」

最後にサッシャさんは、「同じ条件で同時に乗ると、違いがよくわかりますね」と感心した表情で語った。同乗したわれわれもまったく同じ感想で、それぞれのキャラクターの違いと、クラウン(クロスオーバー)がよい意味で中道であることがよくわかった。

サッシャ

サッシャ

1976年、ドイツに生まれる。10歳までドイツで過ごした後、日本と往復するようになる。1999年に音楽専門チャンネルのVJとしてキャリアをスタート、ラジオ番組のDJやスポーツ番組のMCなどへ活動範囲を広げる。特にモータースポーツ中継の実況では、クルマとレースへの愛情と豊富な知識がいかんなく発揮されている。

X : sascha348
Instagram : sascha348
HP : sascha348.com

Produced by FIRST DRIVE
Photograph by Kunihisa Kobayashi
Text by Takeshi Sato

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