LAND CRUISER 70 40th Anniversary

Photo:Takeshi Namba/GEOSCOPE

COUNTRY Vol.02

LAND CRUISER70 40th Anniversary

アラビアの、
手足として

中東

LAND CRUISER 70 40th Anniversary

MIDDLE EAST

砂漠のワークホースとして、
浜辺の仕事道具として、
あるいは山岳の生命線として。

中東でのナナマルは、
人々の営みと命のために、
ひたむきに走り続けている。

人間が生きる場所で、使命を全うする。
アラビア半島の各地で、その底力を目の当たりにした。

浜辺の頼れる、
漁師の相棒

砂漠のイメージが強い中東だが、実際にはオマーンやUAEなどの国々には長い海岸線もあり、漁業が盛んなエリアでもある。とりわけ地方の漁村では、船着場のない港も少なくない。

遠浅の海から戻った舟は、浜まで辿り着けずに停泊する。そのため、ナナマルは自らの重量を超える大きな舟を手繰り寄せる。また、地引網漁では、漁師たちの先頭に立ち、網を引く役割も果たしている。車体の半分までも海水に浸かるというタフな環境だ。不安定な足場の中、力強く牽引するその姿は、何よりも逞しく輝いて見えた。

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Photo:Takeshi Namba/GEOSCOPE

鍛えた足腰で、
高速を駆けろ

水揚げされた魚は、マスカットやドバイなどの都市へ輸送されていく。大きな保冷庫をデッキにずっしりと載せ、ナナマルは数時間をかけて高速道路をひた走る。保冷庫の積載によって高くなった重心と繰り返される無数の振動、一般的なクルマであればフレームやボディに亀裂が入るような走行環境だ。

毎日、各都市へと膨大な量の魚を運ぶ。この上なく過酷なミッションを叶えるため、ナナマルは普遍的な価値を守りながらも、この重量に耐えうる改良を幾度となく積み重ねてきた。積載への耐久性と操縦安定性を備えたこのワークホースは、今では暮らしに欠かせない足となっていた。

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砂漠色の、
ランクル大国

豊かな石油資源をもつサウジアラビアは、クルマの走行距離が長い世界有数の国であり、最大級のランドクルーザーのマーケットでもある。この国でのナナマルは、軍や警察、救急や国境警備、農業や畜産といったシーンで、働くクルマとして活躍する。

興味深いことに、この国では外装から内装までベージュカラーが圧倒的な人気を誇る。これは、砂漠やラクダなどサウジアラビアならではの景色がそうさせているのかもしれない。40年間変わらず親しまれているナナマルは、今日もあらゆる場所で人々の力となっている。

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険しさを超えて、
どこまでも

アラビア半島の最南部に位置するイエメン。かつては「幸福のアラビア」として栄えたこの国では、公共交通機関の整備が行き届いておらず、未舗装の道路も多い。また、首都のサナアでさえ標高約2,300mの高地にあり、山岳地帯に村が点在する。起伏に富んだ地形を縫うように進む走行は、どこまでも困難を極める。

そんな過酷な場所こそ、底力の見せ所だ。荷台にジャガイモなどの食料や村人を所狭しと載せ、急勾配やヘアピンカーブを越え続けながら、村と村を繋いでいる。また、日々の暮らしはもちろん、ビジネスや緊急時でも、ナナマルはその役割を1台でこなす。

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Photo:Takeshi Namba/GEOSCOPE

人々が輝く場所で、
働く道具の宿命を見た。

砂漠で、浜辺で、山岳地帯で、中東のナナマルはとにかく汗をかく。
世界でも群を抜く走行距離が、その働きぶりを物語っている。
過酷な環境下においてこそ、より輝きを増す。
それは、このクルマが背負う宿命のようだ。

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