腕の中にすっぽり収まる名車

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ヤングタイマーラヴァー

腕の中にすっぽり収まる名車

クルマ好きが高じて車両プロップの企画なども手がけるクリエイター、伊東時生さん。80年代を代表する名車「スプリンタートレノ(AE86型)」を愛車として、都内を中心に活動しています。乗るたびに発見があるという名車の奥深い魅力とともに、そのライフスタイルをひも解きます。

INTERVIEW

伊東時生さんのスプリンタートレノ×憧れのスポーツカーがある日常

幼少期に観たアニメの影響から、いつか乗りたいと憧れ続けていた「スプリンタートレノ(AE86型)」。発売から40年を経た今でも色あせることなく人々を魅了する名車の魅力と、4年をともに過ごしてなお深まる愛情について、若きクリエイターの視点から語っていただきました。

伊東時生Tokio Ito

1994年生まれ、東京都出身・在住。広告代理業・制作業を基盤に、クルマ好きが高じて、映画・ドラマ・CM・MVの世界観に合わせた車両プロップの企画、作品中で使用される劇用車のコーディネートも手がける。普段は広告プロデューサーとして活動しつつ、ファッション領域の企画・PR・制作にも従事。2024年に独立し、「Shift-inc」を立ち上げる。

幼い頃の憧れを
ついに手にした

愛車「スプリンタートレノ(AE86型)」との出会いについて教えてください。

元々、クルマを題材にした漫画やアニメが好きで、免許を取得して以来、旧車と呼ばれる80年代のクルマを乗り継いできました。特に幼少期に観た86が登場するアニメの影響は大きく、なぜそのタイミングだったのか自分でもよく分からないのですが、2022年頃、突然「AE86」に乗りたいと強く思うようになったんです。当時すでに価格は高騰していましたが、「今手に入れなければ、もう乗れなくなるかもしれない」という気持ちが強く、毎日のようにインターネットで車両を探していました。そんなある日、「86」の専門店でノーマルの状態を保った程度の良い赤黒の「AE86」を発見しました。写真と情報だけを頼りに「これだ」と直感し、現車を確認することなくその場で購入を決めました。

今、乗っても新鮮で
味わい深いクルマ

愛車のお気に入りポイントを教えてください。

デザインやカラーリング、知名度など、さまざまな要素が重なり合って生まれる独特の存在感にひかれています。乗り始めて4年が経ちますが、本当に味わい深いクルマで、いまだに知らない魅力がたくさんあると感じます。40年前に発売されたクルマにも関わらず、ノーマルの状態を保ったまま乗れていることも貴重です。当時の新車に近い感覚を味わえるので、その感動やフィーリングを誰かと共有したくなり、クルマ好きの友人に「一度運転してみてよ」と勧めることもあります。実際に運転すると、「このクルマ、今発売されてもきっと売れるよね」と言われることが多く、僕自身も大いに共感しています。

クルマと一体になれて
どこまでも走りたい気分に

実際に乗られた走りや操作性はいかがですか?

「GTV」というグレードで、パワーステアリングやABSが付いていない、アナログでシンプルな運転感覚が魅力です。タイヤと路面の接地感や、FRならではの操る楽しさ、優れたコーナリング性能、アクセルレスポンスの良さなど、クルマとの一体感を強く感じられます。実際に自分で乗ってみて、走ることが好きな人たちに長く支持されている理由がよく分かりました。購入時にはエンジンがオーバーホールされていたため、慣らし運転が必要だったのですが、早く走らせたくて2日間で約2,000kmを走り、一気に慣らし運転を終えました。それほど魅力的で、どこまでも走りたくなるクルマだと感じています。

仕事も家族も支える
万能なスポーツカー

日常や仕事での愛車の使い方を教えてください。

世界的なスポーツカーとして走り好きの方から絶大な支持を得ているクルマですが、自分としては普段の生活の中でも積極的に活用したいという思いがあります。元々は「カローラ スプリンター」のスポーティなラインという位置付けで、大衆車としての側面も持っているので、我が家ではファミリーカーとしても活躍しています。ハッチバックなので荷物も積みやすく、小さな子どもを乗せて日常のドライブにも使っています。また仕事では、都内での打ち合わせや撮影現場への移動もほとんどこのクルマで行っており、日常から仕事まで、ほぼ毎日オールマイティに活躍してくれています。

家族との温泉、夜の首都高
走りのあるライフスタイル

オフタイムでの使い方を教えてください。

週末に出かけるときは、妻が温泉好きということもあり、家族で北関東方面へ行くことが多いです。自分としては山道のドライブコースと組み合わせることができるので、愛車の走りも楽しめます。普段のオフでは、夜の空いている首都高をドライブするのが好きです。あえて何も考えず、路面の状態を感じ取りながら走ったり、次に流す音楽を考えたりと、頭の中を空っぽにして運転に集中する時間が自分にとっての癒しになっています。街の日常の中に溶け込むような、自分のライフスタイルに馴染んだ使い方が一番しっくりきていると感じています。

小さな頃の憧れを
今、乗り続けている

「スプリンタートレノ(AE86型)」は伊東さんにとってどんな存在ですか?

いつもそばにいてくれる存在でありながら、常に憧れを抱かせてくれるクルマだと感じています。幼い頃に観ていたアニメの主人公が乗っていたカッコいいクルマを、今の自分が実際に乗っている──そう思うと、小さい頃の自分を思い出してしみじみと嬉しくなります。また、このクルマがあるおかげでさまざまなクルマ好きの仲間とも出会うことができ、本業の仕事以外にも、クルマに関するアートや洋服の制作などにも関わる機会が生まれました。さらに街中でもよく注目され、海外の方を含めて多くの方に声をかけられることもあります。多くの人々にとって良き思い出の中にあるクルマなのだと、あらためて感じています。

後世に受け継ぎたい
唯一無二の存在

これから愛車とやりたいことを教えてください。

クルマ好きとして、世の中にはさまざまなジャンルの素晴らしいクルマがあると思っていますが、この「AE86」を乗り換えてまで乗りたいと思えるクルマは今のところありません。たとえこの先、何かがあって自分が所有しなくなったとしても、このクルマにはずっと残り続けてほしいという思いが強いです。素敵なクルマとして、人に良い影響を与え続ける存在だと実感しています。いつまでも走り続けられるよう、メンテナンスでお金をかけるべきところにはしっかりとかけ、後世へと受け継いでいければと考えています。

Interviewee

@tokio_ito

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