教えてくれる人
カージャーナリスト
今井 優杏さん
自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに新車試乗レビューを寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車とモータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。大型自動二輪免許も所持し、バイク雑誌にもコラム連載中。YouTube「今井優杏の試乗しまSHOW!」クリエイター。FM大阪「今井優杏のRADIO TEST DRIVE」パーソナリティ。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
なぜ、試乗が大事なの??
ポイントは?
試乗が大事!と聞くのですが…
なぜ試乗したほうがいいのでしょうか?
SNSなどで商品の写真を見ていて、実際に買ってみたらなんかイメージが違った…なんていうことありませんか?
実は、同じボディタイプのクルマでも“乗り心地”がぜんぜん違う、というのが現代のクルマの特徴です。
高い生産技術のおかげで、クルマのキャラクターを確立させることが可能になっているので、モデルによって走りが明確に違うのです。
例えば流行のSUVタイプを例にとっても、ハリアーならオンロード(一般道走行)をターゲットにしたシャープな走り、RAV4ならオフロードを見越した滑らかなサスペンションでハリアーに比べるとややソフトな走り心地を持っています。それほど試乗経験がなくとも「この走りが好き!」という感覚はカーライフにおいてとても重要ですから、ぜひ好みの走りを見つけて欲しいです。
試乗で見るべきポイントを教えて下さい。
「運転席での快適性」は必ずチェックしたほうが良いですね。ドアを開けて乗り込む時の姿勢は無理がないか、シートは身体にフィットするか、腰のサポートは十分か。ハンドルに手を置いた時に、ちゃんとメーターの中が全部見えているか、運転席からは歩行者が見えているか。後方視認性はどうか。
日常的に人を乗せる予定があるなら、後部座席や3列目シートも実際に座ってみると良いでしょう。スタッフに任せず、自分で後部座席のシートアレンジをしてみるのもオススメです。
運転の際は、アクセルの感じが素直か、ブレーキはしっかり踏み込めるかなど、基本的なことを確認して下さい。
だけど結局は「このクルマを愛車と思えるかどうか」という“感覚”こそ、最も大切なポイントだと思います。“クルマ”じゃなくて“相棒”と思えるかどうか、このクルマでお出かけしている自分を想像できるかどうか。相性のいいクルマと出会えれば最高ですね。
試乗で見るポイント
- 1
- 座った感じは?
- 2
- ハンドルの高さは?
- 3
- 運転席からの視界は?
POINT
- 1
- 座った時のしっくり感、ハンドルの高さ、
運転席からの視界をチェック! - 2
- 試乗して“愛車”と思えるかどうかを
チェック!
試乗のマナーや
気を付けるポイントは?
試乗は緊張します。気を付けるポイント、
マナーはありますか?
当たり前ですが、交通ルールを守って、正しい運転をして下さい。
目視での確認など、基本的な操作を思い出して下さいね。
販売店のスタッフが隣の席で試乗ルートを案内してくれますが、緊張するならば過剰に話しかけることもしなくてOK。
運転に集中して、短い時間でもクルマとの相性を掴めるようにしてみて下さい。また、人気の車種は当日フラッと立ち寄っても、予約がいっぱいで試乗できないことも。あらかじめ販売店に試乗予約を入れるのがスムーズです。うまくいけば数台乗り比べさせてもらうことも可能かもしれません。
また、運転の際には運転に適した靴を履いていくのをお忘れなく。サンダルやヒールの高い靴はペダル操作の際に正確な判断ができませんから、避けたほうが良いでしょう。
試乗をお願いしてみたいのですが、
どの販売店にお願いすべきでしょうか?
販売店選びはとても重要です。購入するまでに、そして購入してからも、相談や点検などで販売店に足を運ぶことは、案外多いものです。
個人的には、もし万が一トラブルが起こった時にも入庫しやすい場所にあるということを重視すればいいかと思います。
それは、通勤ルート上だったり自宅の近所だったりとその人のライフスタイルにもよりますが、わざわざ車検や点検のためにはるか遠い場所まで行かなければいけないというのは避けたほうが良いですね。購入後のことを見越して、試乗をお願いしてみて下さい。
POINT
- 1
- サンダルやヒールの高い靴は避ける。
- 2
- あらかじめ販売店に試乗予約を入れるのがベター。